第53回ラグビー大学選手権3回戦(流通経済大学vs.慶應義塾大学)@秩父宮ラグビー場


今日の秩父宮は2試合予定されていて、第1試合は大東文化大学vs.福岡工業大学でした。対戦カードを見るだけで結果が見えていたし、今日は西スタンドの指定席をとっていたので、いつもよりだいぶ遅出。


秩父宮に行く前に、有楽町まで行って年末ジャンボ宝くじを購入。今日は日曜日&大安吉日ということで大行列。途中で販売列を増やしたので40分くらいで買えましたが、列数を増やさなければおそらく1時間コースだったでしょう。


宝くじを買って、昼飯を食べてから、秩父宮へ。当初の予定では第1試合の後半開始くらいには到着できるだろうと思っていたのですが、実際に着いたのは後半30分過ぎ。第1試合はほとんど見られませんでした。ちなみに結果は、95−12で大東文化大学の圧勝でした。


そして私にとっての今日のメインイベントの第2試合。


流通経済大学とのAチーム同士の対戦は一昨年の12月27日の風が強くてクソ寒かった江戸川陸上競技場での対戦(大学選手権)以来。その時は、前半から慶應がリードする展開が続き、試合終盤の流経の猛追を何とか凌いで勝ったと記憶しています。今日も僅差のゲームになるだろうと予想していました。


前半20分くらいまでは、流通経済がミスやペナルティの連続で慶應のペース。前半2分にショートパントをうまくキャッチしたCTB今成が抜け出して奪ったノーホイッスルトライに始まり、13分には左サイドを抜け出したSH中鉢のトライで12−0とリード。


しかし、前半20分を過ぎると、流通経済のミスが減り、右WBムゼケニエジ・タナカ・ブランドンの縦の突破をタックル一発でなかなか止められなくなり、ゲインを許す場面が増え、23分に右サイドを突破されて追撃のトライを許すと、36分には自陣5mラインアウトからブラインドサイドを抜けられて同点のトライを許し、前半は12−12で終了。


後半も前半と同様に序盤は慶應ペース。後半8分にWB柏木が勝ち越しトライを奪うと、直後のキックオフのボールを左サイドに展開し、SO古田が左前方へキックパス。そのパスを受けたWB小原が60〜70mを走りきって、追加点となるトライ。この時点で24−12の12点リード。このままペースを握ることが出来れば良かったのですが。


後半時間が経つごとに慶應のタックルがやや高くなり、外国人選手だけでなく他の選手の突破もなかなか止められなくなり、後半15分と19分に連続トライを許して、あっという間に24−24の同点。さらに後半28分には流通経済が左サイドに展開し、WB當眞が中央付近まで走って行ってトライ。トライ後のゴールも決まって24−31と7点ビハインドに。


まずは追いつかなくてはいけない状況になり、FW第1列とWBを1人ずつ交代。WBには本来スタメンでもおかしくない金澤を投入して勝負をかけました。それでもなかなかマイボールをキープできず、キープしてもペナルティでチャンスを逃し、残り時間はどんどん減っていき・・・


それでも後半終了間際、敵陣左サイドラインアウトからモールを作り、最後はHO中本がトライを決めて2点差。トライ後のゴールキックの前に後半終了のホーンが鳴り、ゴールキックがラストプレーに。キックが決まれば31−31の同点となり、トライ数とトライ後のゴール数が両チーム同じになるので抽選により勝ち上がりチームを決定。もし、ゴールキックが外れると29−31で流通経済の勝ち。


SO古田のゴールキック。(写真は今日の試合の別の場面のもの。実際にはもう少し易しい角度だった。)


非常にプレッシャーのかかる場面。今までの試合ではなかなか思うようにゴールキックを決められないシーンも目立ちましたが、最も大事な場面できっちり決めてくれました。



抽選で勝ち上がりチームを決めるシーンに生で立ち会ったのは生まれて初めてでした。確率50%。外れたらしょうがないと思いつつも、次の土曜日に花園にタイガージャージを見に行きたいという思いは強く持っていました。


抽選はまず封筒を選択する方式(いわゆるプロ野球のドラフト会議と同じ)。順番は両チームのキャプテン同士がじゃんけんで決定。グラウンド上で行い、慶應の鈴木達哉キャプテンが勝ち、先に選ぶことに。抽選はグラウンドから奥に引っ込んだ所で実施。


抽選の状況はモニターに映し出されていたのですが、何か抽選を2度行っているように見えました。実際には1度目が本抽選の予備抽選(順番決め)、2度目が本番だったようです。何せ初めてなもので何が何だかわかりませんでした。


2度目の抽選後、封筒を開けるよう促され、封筒を開けると中に1枚の紙が。


鈴木キャプテンが選んだ封筒の中に入った紙には「準々決勝進出権あり」と書かれていました。紙を広げ、次に進めることがわかった瞬間、人目を憚らず思わず泣いてしまいました。来週末、生まれて初めて近鉄花園ラグビー場に行くことになり、嬉しさと共にほっとしました。




試合後に、今回で4大会連続で大学選手権のイメージガールを務めている山崎紘菜さんからインタビューを受けていましたが、インタビュー中にはスタンドから「達哉(キャプテン)、ありがとう!」の声が止むことはありませんでした。


試合終盤、FB丹治が右サイドで突破を図った場面で右足を負傷した模様で、両脇を抱えられて退いていきました。準々決勝の天理戦の出場は難しいかもしれません。かなりの戦力ダウンにはなりますが、いるメンバーで全力を尽くして、年明けに再び秩父宮で試合が出来るよう、勝ってきてもらいたいです。


試合後の金沢HC。抽選とはいえ勝ち上がりが決定し、ほっとしているでしょうか。


今日の試合、両チームがトライを取っては取られのシーソーゲームの展開で非常に好ゲームだったと思うのですが、残念だったのがタッチジャッジを含めたレフェリーのレベル。スローフォワードやらノックオンやらしっかり見ていれば素人でも判定できるようなプレーでも見逃すシーンが度々見受けられました。それがトライにそのままつながってしまったシーンもあったような。


せっかく互いの選手達がほぼ互角のレベルでいい試合をやっているのですから、もう少しレベルの高いジャッジを求めたいですね。両チームの実力差が明らかな試合であれば、少しは大目に見てもいいと思いますが、実力が伯仲したチーム同士だと、1つのジャッジが試合結果を左右してしまう可能性もありますし。


いろいろ事情があって着工が遅れていた新国立競技場。今日、着工の式典が行われたようで、敷地の中央付近にテントが設置されていました。鍬入れも行われたのでしょうね。


この文章は、昼間にNHK地上波で放送されていた、トップリーグ神戸製鋼vs.東芝戦を見ながら書いています、見終わったら、JSPORTSオンデマンドで今日現場で見た試合をもう一度見ようと思います。最後の抽選のシーン見たら、また泣いてしまうかな??(笑)


(その後・・・)


JSPORTSオンデマンドで試合をもう一度見ました。もちろん最後の抽選のシーンまで。


グラウンド上でのジャンケンは予備予選の順番を決めるためのもの。ここで勝った慶應・鈴木達哉主将は予備予選で先に右側の封筒を選択。その封筒には、「本抽選先」と書いてあり、本抽選も先に引くことに。本抽選でも右側の封筒を選んだところ、めでたしめでたしの結果に。


翌日のスポーツ紙で読みましたが、慶應は大学選手権決勝で同点優勝のケースが2度あり、日本選手権進出チームを決めるために抽選を行い、2度とも抽選に勝ったとのこと。そして、今回も勝ち。ちなみに、前回の抽選(1985年度)の時も右の封筒を選び続けたら、抽選で勝てたそうです。当時の監督は昨年7月に逝去された上田昭夫さん。天国から「右側の封筒を選べ」と鈴木主将に告げてくれたのかなと思ってしまいました。少し考え過ぎかもしれませんが。