第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 準々決勝 慶應義塾大学vs.早稲田大学@秩父宮ラグビー場

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今日の試合のチケット。一般発売は12月5日からでした。しかしその時点では慶應の対抗戦での順位が確定しておらず、大学選手権のトーナメント表で入る位置も決まっていなかったことと、準々決勝を秩父宮で戦うことになる可能性は高くないかなと思い、一般発売開始時点では確保していませんでした。早明の両校がともに準々決勝は秩父宮になることはほぼ確定していたため、チケットは発売日に完売。あとはリセールに頼るしかなかったのですが、運良く自由席を手に入れたので、現地へ。

 

開門が10時半で、とりあえず9時過ぎに東スタンド入場門へ。到着したときには、入場門からいちょう並木の通りに向かって列がのび、1度折り返してさらに入場門側へ少し並んでいる感じでした。自分が到着する前の30分で列がかなりのびたようです。自分が並び始めた後は、列がどんどんのびていき、入場門からいちょう並木までの間を何度も往復するような状況でした。

 

今日は10時に準決勝のチケットの一般発売開始でした。スマホでチャレンジしましたが、券種を選んで購入ボタンを押した後進まなくなり、結局ゲットできず。発売開始後3~4分で完売でした。チケットが取れなかったと言うことは、逆に慶應が準決勝に進めるフラグかと思いましたが・・・

 

 

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2週間前の対抗戦の最終戦(vs.帝京大学戦@熊谷)でロスタイムでの逆転勝利、先週の大学選手権の初戦(3回戦)の京都産業大学戦は前半は相手の強力FWに苦しみながらも結果的には完勝。上り調子で今日を迎えたのですが、結果からいうと、スコア以上の完敗でした。

 

早稲田が慶應の長所を消し、慶應の苦手とするバックス中心の展開ラグビーを仕掛けてきました。

 

前半5分に慶應陣22m付近での早稲田ボールスクラムで、ショートサイドをNo.8の丸尾主将に突かれて先制点を許すと、13分には慶應陣ゴール前中央付近でFWでの攻めでフェイズを重ねた後、最後は慶應陣左サイドに大きく振って、右WTB槇がトライを決めて0-10に。

 

試合開始から敵陣に入れず攻撃が全く出来ない状況が続き、今日初めてチャンスが到来したのが前半17分。左サイド敵陣での5mラインアウトだったのですが、これをキャッチできず。ラインアウトからのモールでトライを奪うのは今シーズンの慶應の得意の得点パターンだったのですが、これがうまく出来ないと得点は難しくなります。最初のラインアウトだけでなく、試合を通じてマイボールラインアウトのキープ率が低かったですね。慶應が早稲田を意識したのか、早稲田が十分研究を重ねた結果なのか、両方によるものだと思いますが。

 

前半17分のラインアウトの失敗の後に両チームの攻防が続いた後、センターライン付近で慶應ノックオンを犯し、そのアドバンテージからルーキーCTB伊藤に50m以上の独走を許して、0-17。慶應は追いかける展開になるにしても最小点差でくっついていきたかったのですが、前半20分とはいえ、この時点で3トライを奪われると厳しい展開になります。

 

慶應が1トライ返したのが前半25分。右サイド敵陣ゴール前17~18m付近のラインアウトからだったのですが、クリーンキャッチが出来たわけではなく、運良くキープできたところからFL山本が飛び込んでトライ。コンバージョンも成功して7-17。

 

前半、早稲田にもう1つトライを奪われて7-24で終了。早稲田の今日4トライ目も慶應陣22m付近右サイドでのスクラムから逆サイドに展開されて奪われたものでした。

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前半は左右に展開する相手を見ながらのディフェンス(タックル)になり、今シーズンここまで何度も見せてくれた前に出る鋭いタックルが見られなかったのですが、後半は少しずつですがいい面も出始めました。それとともに、早稲田側にも細かいミスが出るようになり、流れは少しずつ慶應に来ているかなと思いました。

 

後半10分、敵陣でゴールまで30m付近のところでのスクラムから左に展開してからゴール前でFW攻撃を続け、最後は中央付近に振ってCTBイサコ・エノサがトライを奪って14-24。この直前にも早稲田ゴール前でチャンスを作っていたので、トライを奪えていればさらに面白い展開になったのですが。

 

後半20分手前の頃に、早稲田陣22m付近での相手ペナルティによるチャンスをもらい、PGを選択。ラインアウトのキープ率が低かったのと、位置的にゴールが狙える角度だったということが理由でしょう。3点取って7点差に詰め、1T1Gで追いつける点差にということを考えたのでしょうが(追いついて同点引き分けになってもトライ数の差で次には進めなかったのですが)。結局PGが決まらず、10点ビハインドのまま。

 

その後も早稲田のミスに乗じてチャンスはあったのですが、得点は奪えず。後半終了間際に慶應陣左サイドでの早稲田ボールラインアウトからまたも逆サイドに展開され、WTB古賀に決定的なトライを奪われ、14-29。トライ後のコンバージョンを蹴る前に後半終了のホーンが鳴り、蹴ってそのまま終了。

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今シーズンは対抗戦初戦で筑波に敗れたときは昨シーズン同様苦しむのかと思ったのですが、対抗戦優勝の明治を倒し、昨年に続いて帝京も倒し、チーム力が上がってきていたのに、結局はここ最近にとどまらずずっと相性の悪い早稲田にやられてシーズン終了になってしまいました。ラインアウトも前の試合までは確率高くしっかりキープしていたのですが、今日は大きく乱れてしまいました。スクラムなどFW戦でも優位に立てず、陣地を取るためのキックもただ相手に渡すだけのキックになる場面が多く、相手にボールを取らせた直後に鋭いタックルを浴びせる場面もなかなか見られませんでした。FW戦でうまくいかないから、普段はあまりやらないバックスに展開しての攻撃をすることになり、慶應らしさというより、なんだかよそ行きのラグビーをさせられてしまったような気がします。

 

今年の大学選手権は2年前まで、いやそれ以上に期待していたので、またも正月越えを果たせず残念です。今以上に勝ち上がるには、得意の攻撃パターンを増やしていかないとダメですね。

 

自宅に帰ってから今日の試合の映像をざっと見ました。試合後のグラウンド脇でのミーティングの様子も映されていました。相部主将が話している間に悔し涙を流していた選手は3年生以下の来年も蹴球部でプレーを続ける選手が多かったように思いました。「この悔しさをバネに」という言葉はここ最近何年も続いていますが、1年生と2年生には能力の高い選手も多いように思うので、来シーズンは今シーズンよりさらに素晴らしいラグビーを見せてくれると信じています。

 

今シーズンは春シーズンの試合がなく、秋シーズンの対抗戦も2試合(日体大戦、立教大戦)は無観客試合でした。それ以外の有観客の試合では、先週の花園での大学選手権の試合を除いた全ての試合を現地で観戦しました。明治、帝京に対してのロスタイムでの逆転勝利など、また見に行きたいと期待させる試合を何回も見せてもらいました。現地で観戦していて楽しいシーズンでした。相部主将をはじめとした4年生の皆さん、お疲れ様でした。3年生以下の選手は来年よりレベルアップした姿を見せてください。

 

あと1試合か2試合、黒黄ジャージの試合を見たかったなあ・・・

 

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第2試合の明治大学vs.日本大学戦も1ラグビーファンとして観戦しました。

 

明治は後半最初のトライを奪うまでは苦労する展開でしたが、最後はある程度スコアを引き離しての勝利。1月2日は関西リーグ5連覇中の天理大学との対戦ですが、今日苦労したことが生きると思います。慶應に負けて引き締め直してから、帝京、早稲田に勝っていったときのように。

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