くそ寒い冬の休日。ラグビーが大好きな人か、よっぽどの暇人か、あるいは気が狂っている人か、そんな人以外は来ないような場所に、約1年ぶりにやってきました。




↑左側の黄色のテントが慶應関係者用に設置しているもの。


今日は大学選手権セカンドステージ第3戦(最終戦)の2試合

が組まれていたのですが、実は前座試合として、第12回東西学生クラブ対抗試合(RKUラグビー龍ヶ崎vs.関西学院大学上ヶ原ラグビークラブ)が組まれていて、ラグビー場到着時には前半の終わりの方まで進んでいました。



ちなみに最終スコアは、RKU 46-13 上ヶ原ラグビークラブだったようです。試合はほとんど見ていない(座席だけ確保して一時退席中)ので、コメントは省略。


前座の試合中は熊谷スポーツ文化公園内を散策。


昨年熊谷に来たのは12月23日。その日はちょうど天皇杯サッカーの準々決勝(大宮アルディージャvs.柏レイソル)が行われていた熊谷スポーツ公園陸上競技場。今日は何か行われているか確認に行くと…




アンダーアーマーカップ(サッカー)が行われていたらしいです。スコアボードは未使用。



写真は撮りませんでしたが、くまがやドーム内では昨年同様ソフトテニスの全国大会実施中で、かなり賑わっていました。


ラグビー場方向へ戻り、隣の広場でのウォーミングアップの様子を視察。


スクラムの練習(写真一番左側で和田監督がチェック中)に、


パス練習に、


タックル練習。


おいおいキックの練習は? 1週間前はキックで負けたといっても過言ではないのに、練習せんでいいの? (試合直前にグラウンド内で軽くやっていたが…)


一方の東海大学。各選手の声が非常によく出ていた。今日の一戦に向けて気合の入りようが感じられた。



12時に試合開始。慶應は前半風上側を選択。


キックオフ直後、東海のノックオンの反則をきっかけに、敵陣22mライン付近でチャンスを作るも、トライにつなげられず。


その後は、東海の攻撃が続き、自陣に釘付けの時間帯が続く。両チーム得点が入らないまま前半30分を経過。慶應は風上の前半で得点が取れず、しかもディフェンスの時間が多かったため、後半のスタミナが心配。スクラム、モールともほぼ互角。やや押される場面もあったが。



前半33分、センターラインからやや東海陣に入った所でPGのチャンスを得るも決められず。


前半38分にFL木原(背番号7)が左サイドへトライを決めて、ようやく先制。しかし直後のゴールを外し、5−0。最初のトライ後のゴールを外すのは先週の試合と同じで、ちょっと嫌な予感が… 前半はこのまま終了。


後半は慶應が風下。開始直後(1分)に、左サイドを突破され、HO北出(背番号2)にトライを決められ、さらにゴールも成功し、5−7と逆転を許す。


その後すぐ(後半5分)に、慶應がPGのチャンスを得るもまたしても失敗し、逆転のチャンスを逃す。


前半ディフェンスに回る時間が多く、心配されたスタミナの消耗だったが、後半は逆に東海大に対してモールで押し勝つ場面も見られるようになった。東海の両サイドにスペースができる場面も多く、得点のチャンスもそれなりにあったはずなのだが、いかんせん慶應のパス出しのタイミングが遅い。後ろから走り込むパスの受け手が、ボールを受ける直前に一旦止まってしまい、バックスのスピードを生かすことが出来ていない。当然、相手のディフェンスにも対応されてしまう。


後半決めた唯一のトライは、中央を抜け出したSH渡辺(背番号9)からパスを受け、PR三谷(背番号1)が決めた後半11分のトライ。ゴールポスト真横へのトライだったので、当然ゴールも決まってさらに2点追加のはずが… 蹴ったボールはバーの下を通過するというあるまじきキック。今日、2度のPGを含む3回のコンバージョンキックを失敗したSO慶田と交代して出場した佐藤(背番号22)が蹴ったものだったが…


こういうキックを見せられては、日頃何を考えて練習しているのかと問いたくなる。目的意識を持ってやっているのかと。


キックを決めるべき時に決められない、サイドへ展開するパスが思うように出せない。基本プレーが出来ないから、思うように点差がつかない。だから、終盤までもつれた展開になってしまう。


10−7のまま終盤へ。残り5分を切って以降は、前半同様に自陣22mラインの内側に釘付けになる厳しい展開。相手ゴールラインが近くに迫っている東海はFW戦を仕掛け続ける。途中、慶應の反則で東海がPGを選択できる場面もあったが、準決勝へ進むためには勝つしかなかったので、そのまま攻め続ける。


最後は、ゴールラインを越えてトライを奪われそうになるも、グラウンディングを許さず、そのままノーサイド。僅か3点リードを最後まで守りきり、辛うじて逃げ切り勝ち。





この時点で、慶應にとって準決勝進出の可能性が残った。あとは、試合後(14:00)キックオフの立命館vs.明治(近鉄花園)の結果次第。立命館にとっては、慶應が勝った時点で4強入りの可能性が消えて、いわば消化試合になってしまった。立命館には、関西Aリーグ覇者としての意地を見せて欲しい。そう祈ってやまなかった。


熊谷の第2試合は、早稲田vs.中央。試合前の予想では、20〜30点差くらいで早稲田勝利かな?と。



中央大学フィフティーンは、試合前にも客席に向かって並んで挨拶。なかなか珍しい。



試合開始後、前半20分くらいまでは、早稲田の攻撃が中央のディフェンスにうまく抑えられてノートライ(PGによる3点のみ)。しかし、前半22分に深津がトライを決めると、早稲田お得意の展開ラグビーが炸裂し、前半終了までにあっという間に5トライ。前半終了時点で36−0。前半20分以降の中央大学の失点ぶりは、何だか対抗戦で慶應がやられているVTRを見ているようだった。それにしても、早稲田はエンジンのかかりが遅い。


後半は、早稲田のパスが乱れるシーンが目立ち、攻撃チャンスをなかなか得点につなげられなかったが4トライをあげ、終わってみたら完封は逃したものの57−7の50点差勝利。



2年連続の熊谷だったが、昨年と比べ客の数が明らかに多かった。第1試合、第2試合とも決して消化試合ではなく、準決勝進出をかけた大事な試合。しかも第1試合に慶應、第2試合に早稲田と、客が多く呼べる大学が揃ったことも集客につながったと思う。メイン側スタンドは、中央席の下段はほぼ満員、上段もかなり入っていた。バック側も中央付近を中心にそれなりの客入り。昨年は殆どいなかったゴール裏にもお客さんが。





これだけ客が入っていたので、帰りのバスは混む(待ち時間が発生する)と思い、帰りは熊谷駅までバスに乗らずに徒歩で。途中でジョギングも交えたら35分ほどで到着。そして、駅南口にある「風風ラーメン」へ。


注文して待っている間、携帯で明治の試合の結果をチェック。この時まで全く知らず。Rugby Eyeには熊谷以外の他会場も含めて第2試合の結果を示す書き込みはなし。しかし、Rugby Loungeに…


慶應おめでとう (タイトル)


久しぶりの国立の正月、おめでとう。 (本文の書き出し)


マジで? シンジラレナ〜イ!?(以前、北の方のプロ野球チームで監督やっていた外国人が発していたような…)


試合後、周囲の人がまだ12-10のままかとこぼしていたのだが、これが花園第2試合の途中経過だとは。(最終結果は立命館 12-10 明治)


ホンマに起きたのか疑ってしまうような情報を知り、目の前がうっすらと液体で曇ってしまいました。気を取り直して、店長おすすめの油そばと小ライスをいただきました。



明治大学に1点差で敗れて、試合後に自分まで悔し涙を流しそうになった1週間前の秩父宮。準決勝進出の可能性を他力本願ながら僅かに残して臨んだ今日の熊谷での一戦。ミスが相変わらず多く、思い通りの試合展開には持っていけなかったものの、守備では最後まで粘りを見せて勝利。そして、最後に3日早いクリスマスプレゼントとも言えるような奇跡の準決勝進出劇!!


最後の5分間。魂のタックルだけじゃなく魂のディフェンスが報われた。


慶應にとっては4年ぶりの正月越え。国立のピッチを踏むことが出来る。
1月2日の準決勝のカード(2試合)は、


第1試合(12:15開始):早稲田大学vs.筑波大学
第2試合(14:00開始):帝京大学vs.慶應義塾大学


第1試合はどっちが勝ってもおかしくない面白いカード。両チームともスピードを活かせるバックスがいるからなぁ。僅差の展開になりそう。


そして第2試合。慶應にとっては、12月1日の対抗戦で0−75と屈辱的な完封負けを食らった、大学選手権4連覇中の王者・帝京との対戦。完封負けした試合では、怪我人が多かったのと、次週からの大学選手権を見据えたこともあって、レギュラーメンバーが何人か欠けた状態で戦ってこの結果だった。



今日もリザーブにすら入っていなかったけど、やっぱり背番号10はキャプテンに背負ってもらわないと。戻ってこられるかなぁ。いや戻ってきて欲しい!


準決勝からはさすがに帝京もフルメンバーで来るだろうし、実力的にも勝機は少ないことは百も承知。帝京に比べて慶應のメンバーは体格は劣るけれども、


戦う気持ち、ファイティングスピリット


だけは帝京に絶対に負けて欲しくない。


0−75で完封負けした試合は、JスポーツとTVKのみの中継でローカル中継のようなものだった。でも今度の準決勝は、NHKでの全国中継


タイガージャージの面々を応援している塾生、塾員(慶應OB)、さらには準決勝を逃した3チーム(1週間前に1点差で敗れた明治大学、次のステージの可能性が消えながらも関西王者としての意地を最後の試合で見せた立命館大学、最後は逆転されるのではないかというドキドキ感を抱かせてくれた東海大学)の思いを背負って戦うのだから、恥をさらすような試合は出来ないぜ!


第50回の記念の大学選手権


現在の国立競技場で準決勝と決勝が行われる最後の大学選手権


慶應義塾大学蹴球部にとっても記念の大会にせねば!
(自分にとってはセカンドステージの第2戦@秩父宮、第3戦@熊谷を観戦して思い出作りは出来たけど…)


今日の東海大学戦の勝利、そして4年ぶりの準決勝進出を祝して、帰りの電車はちょっとだけ奮発してグリーン車




乗った電車が高崎始発だったのと、ラグビー観戦帰りの人が熊谷から多数乗ったせいで、グリーン車は満席。自分が座ったのも2階席ながらも通路側。ゆったりは出来なかったなぁ…。