平日職場で昼休みを過ごす時は、昼食を食べた後、スマホでヤフーのページにアクセスして、メールチェックをします。チェックの際に、主要なニュースも同時に目に入ってくるのですが、正直、今日目にした記事は現実であって欲しくなかった・・・。


上田昭夫さん死去、62歳 元慶大ラグビー部監督、フジキャスター


健在だった当時はほぼ毎日のように更新されていたブログが、ここ最近不定期更新になり、6月30日を最後に昨日まで全く更新されず。6月30日のブログでは、「輸血をして・・・」というコメントがあり、体調が良くないのだろうとは推測していたのですが、まさか・・・。ニュースを文字で見た時には、正直言葉が出ませんでした。午後も普通に仕事をしたのですが、何か上の空になってしまうというか・・・。


自分が塾生になった時、ちょうど上田さんが2度目の監督をされている最後の頃、蹴球部が最後に対抗戦優勝を果たした頃でした。
2年生の時、後に東芝、そしてエディー・ジョーンズ監督の下で日本代表の主将を務めることになる廣瀬俊朗と同じクラスになったのがきっかけで、ラグビー観戦にはまっていきました。塾の蹴球部が強い時代は長くは続きませんでしたが、上田監督の下で磨かれた伝統の魂のタックルが自分をラグビーの世界に惹きつけてくれたことは間違いありません。当時、早稲田は清宮克幸さんが監督に就任され、慶應に代わって早稲田と関東学院が両雄の時代が暫く続くことになるのですが、もし自分が早稲田に進学していたら、ラグビーとのお付き合いは今まで続かなかったような気がします。


上田さんといえば、ラグビーに関しては素人にもわかりやすい解説、ラグビーを離れるととにかく食通というイメージでした。
解説に関しては真面目一辺倒のテレビ神奈川での解説と、(言葉は悪いかもしれませんが)居酒屋の雰囲気が少し入る秩父宮FMでの解説、このギャップが印象に残っています。秩父宮の試合は結構テレビ神奈川でも放送されるのですが、自分の出身大学と東芝の試合は、テレビ放送(録画)がある時でも、秩父宮FMでのトークを聴きたいがために、ラグビー場まで足を運んだことが何度あったことか。秩父宮FMでは、合間をみてバリエーション豊かな食の話を聴かせていただいて、少しは知識が増えたかな・・・?と。


あと印象的なのは、上田さんの愛する母校の慶應義塾大学が目の前で試合を行う時。秩父宮FMの放送があると、「100%慶應びいきの放送になります」と言って應援中継になるのかと思いきや、慶應の選手が凡プレーをすると非常に厳しい言葉が飛ぶという。でも、母校に愛情を持てなければこんな放送は出来なかったはずです。


昨年テレビの解説に何度か出られた時には、ご健在の時に比べてだいぶ顔の肉が落ちているのを拝見していました。1年も経たないうちに帰らぬ人になってしまうとは。健康には人一倍気を配る方だとブログを読んで感じていたのに、なかなか発見しにくい難病にかかってしまうと。怖いですね。


もう上田さんの生解説を聴くことは出来ません。上田さんの後輩部員に対する叱咤激励の言葉、天国に行っても語りかけてくれるはずです。生前、解説でよく言っていた「タックルが高い、甘い」。これから慶應義塾大学體育會蹴球部を背負っていく部員は肝に銘じてプレーしなくてはいけません。


慶應義塾大学體育會蹴球部に上田昭夫(監督)あり


これは蹴球部が存続する限り、消えることはありません。


心からご冥福をお祈りいたします。


さて、慶應義塾にはもう1人、現役監督として最後の戦いに挑んでいる上田姓の方がいます。第97回全国高等学校野球選手権出場に向けて戦っている、慶應義塾高校野球部の上田誠監督です。ラグビーの上田先生は62歳の若さで人生のピリオドを打つことになってしまいましたが、野球部監督の上田さんには1日でも長く監督人生を続けてもらいたい。


明日、横浜スタジアムでの準々決勝で第1シードの桐光学園と対戦します。第1シード、実力校、とか巷では言われていますが、そんな周りの言葉に惑わされることなく、相手はどこであれ、1つでも多く勝ち進んでもらいたい。



明日の午後は、横浜へ應援に行ってきます。


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(7月28日追記)
上田昭夫さんの追悼試合について、慶應義塾大学體育會蹴球部のHPで発表されました。9月5日(土)同志社大学との定期戦(15:00〜 保土ヶ谷公園ラグビー場)にて行われるそうです。


当日、ライオンズは幕張で試合ですが、当然ながら幕張パスで保土ヶ谷行きとなります。