2週連続の秩父宮。今日は西側スタンドの指定席だったので、第1試合に間に合うように11時半前の遅めの到着。スタンドに着いたら、東スタンドはかなりの客が入っていた。客の出足は早い時間帯から良かった模様。


個人的には第2試合の「東芝ブレイブルーパスvs.帝京大学」を見たいがためにやってきたのだが、第1試合のコメントも簡単に。




東スタンドのサントリーサイド応援席の上段に赤がやや目立っていたのだが、第2試合目当てのファンだったのか??


トップリーグで4強に入れず、ワイルドカードトーナメントからの勝ち上がりのサントリーと、リーグ1位だった神戸製鋼の対戦。


サントリーは開始直後からボールをキープし、3分にSHデュプレアが先制トライ。一方の神戸製鋼は6分に左サイドゴール前ラインアウトからモールで押し込み、最後はNo.8のバンリーベンがトライを決め、7−5。その後、前半は一進一退の攻防が続き、10−10の同点で後半へ。


後半、4分にサントリーがFLツイのトライで勝ち越すも互角の展開が続く。流れが変わったのは、後半の中盤、PR畠山に代わり垣永が入ったあたりから。その代わった垣永が27分に点差を広げるトライを決めた。



互いにミスが多く、本来ならもう少し得点を取り合ってもいい試合だったように感じた。


サントリーは両サイドを広く使い、かつ縦への鋭い突破もあり、バリエーションのある攻撃が出来ていた。一方の神戸製鋼は、単純に片側のサイドへボールをつないでいくだけの単調な攻め。裏から飛び出してパスを受ける場面が殆ど見られず、このあたりがスコアの差に現れた感じ。神戸は日本代表クラスの第1列も揃っているし、208cmのLOベッカー(下の写真)もいるので、FWにこだわる攻撃を仕掛けても良かった気がする。


神戸製鋼はリーグ戦を1位通過したものの、プレーオフトーナメント(LIXIL CUP)は準決勝でリーグ4位のヤマハに敗れ、今日から登場した日本選手権ではリーグ5位のサントリーに敗れて終了。リーグ戦の終盤あたりから尻すぼみになってしまった。来シーズンへの課題だろうか。


第1試合はプレーが途切れるシーンが多く、試合が終わったのが13時半。第2試合開始まで35分。普段は第1試合開始前に昼飯を食べるのだが、指定席確保済みで遅出だったので、試合間に昼食。いつもの「札幌や」へ。客がけっこういて、注文したものが出てくるまでに時間を要した。ネギもやしラーメンと半ライスを10分で食して、ラグビー場へ戻る。食べるものの写真を撮る暇もなかった。自席に戻ると、ちょうど第2試合のメンバー紹介を行っている所だった。



帝京大学はいつもの赤ジャージ。一方の東芝はセカンドユニフォームの水色ジャージだった。


このカード。先週NECに勝った帝京がトップリーグ3位の東芝とどんな試合をするのか、最終的にどのくらい点差が開くのか注目していた。ちなみに、日本選手権での両チームの対戦は過去2度あり、2011年は10-43、2012年は19-86といずれも大差で敗れている。


東芝は前半開始早々の3分に、中央を抜け出したSH小川が先制のトライ。18分にCTBカフィ、25分にはWB大島がトライを決めて、21−0とリード。この間、帝京も相手ゴール前まで攻め込むシーンがあったが、トライまでは結び付けられなかった。


帝京に得点のチャンスが巡ってきたのは後半終了間際。東芝陣で反則をもらい、ゴール正面でPGのチャンス。SO松田が蹴ったボールがポストに当たり、インフィールドへ跳ね返る。東芝がマイボールにできず、逆にラッキーな形で再度ボールを得た帝京が右サイドへ展開して、最後は前半途中に負傷交代したCTB権に代わって入った濱野がトライを決めた。前半は21−5と東芝リードで終了。


後半も15分までに2トライを追加して突き放した東芝。帝京も疲労が少しずつ出てきてモールで押される場面が目立つようになり、このままズルズルと失点を重ねて行くかのように思われた。


しかし、帝京は選手を入れ替えることでそれまでよりも選手個々の動きと連携が良くなり、後半時間が経つにつれて、逆に東芝を押し込む展開が多くなる。


後半15分に東芝の左サイドを破ってWTB尾崎がチームとして2トライ目を決めると、27分には東芝ミスパスを拾い、最後はCTB磯田が決めて3トライ目。36分には左サイドを破ったCTB磯田が今日2トライ目を奪った。



最終スコアは38−24で東芝の勝ち。帝京は4トライを奪った。これがトップリーグのリーグ戦であれば、ボーナスポイント1の獲得に相当する。


東芝は31−5とリードした段階でほぼ試合の大勢が決まったため、残りの時間は練習試合のような雰囲気が漂っていた。ミスも多く、相手(帝京大学)を甘く見たわけではないと思うが、チームとしてかなり隙があった。その隙を突いて、後半3トライを奪った帝京大学は立派だった。(他の大学ならここまで得点は奪えなかったであろう。)


帝京が本当に強いチームだと感じたのは、後半選手を次々と入れ替えた後でもチームとしての力が落ちなかった、むしろフィジカル的に元気な選手が入ったことで、チームに活気が生まれたことだ。控えの選手が入ってもレギュラーの選手と同等かそれ以上にパフォーマンスが出来る。選手層の厚さを感じた。


一方の東芝。次の準決勝・ヤマハ戦を見越して、試合終盤は安全運転の試合展開に見えたが、イージーミスだけは禁物。1週間後に向けてもう一度気を引き締め直さないと。




帝京は試合後に涙を流している選手が多かった。完敗したわけではなく、自分達の力を出し切った結果、東芝相手にある程度は戦えることがわかった。でも試合には勝てなかった。その悔しさがにじみ出たのであろう。来シーズン以降、現在の3年生以下にも実力の持ち主はいるし、高校を卒業した優秀な選手も入ってくる。来シーズンの帝京はさらに強くなるのだろうか。


現状のレベルであれば、大学選手権は準決勝まではBチームで戦い、その間、AチームはトップリーグセカンドステージのBグループに入れて試合をするくらいで丁度良いのだと思う。実力的には。ただこれをやってしまうと、大学ラグビーのレベルの向上が鈍る気がするのだが。


日本選手権の準決勝(2/22 近鉄花園ラグビー場)のカードは、


13:10〜 ヤマハvs.東芝
15:05〜 サントリーvs.パナソニック


となった。東芝は苦手のヤマハに対してどんな戦いをするのか。サントリーは、スーパーラグビーで主力が数名欠場するパナソニック相手にどんな展開の試合をするのか。


この冬、秩父宮に行くのは今日が最後になってしまうかな。東芝が決勝に進めば、2/28に行くことは検討するけど。ちなみに決勝戦では秩父宮FM放送がない。今日、上田(昭夫)さんがFM放送欠席だったのは残念だったな。


※今日掲載の写真のうち、最後の3枚はスマホで撮影。持参したデジカメの電池が不覚にも切れてしまった・・・。