本日のライオンズ戦(グッドウィルドーム)の結果


【vs.北海道日本ハムファイターズ戦最終戦(24回戦)】


試合開始:18:00 試合終了:21:51 試合時間:3時間51分 観衆:22,037人


西武ライオンズ 7―11 北海道日本ハムファイターズ


    1 2 3 4 5 6 7 8 9   R H E
   1 0 7 2 1 0 0 0 0  11 17 0 
   1 5 0 0 1 0 0 0 0   7 7 0


【投手リレー】(カッコ内は投球イニング数を示す。)
(F)山本(1 2/3)〜萩原(3 1/3)〜金森(2)〜武田久(1)〜MICHEAL(1)
(L)大沼(2 1/3)〜許銘傑(2/3)〜小野寺(3)〜山崎(1)〜山岸(1)〜石井貴(1/3)〜岩崎(2/3)


勝利投手:萩原1勝  敗戦投手:許銘傑1敗


本塁打
(L)カブレラ26号満塁(山本), 27号ソロ(萩原)


【経過】
初回、ファイターズがセギノール、ライオンズが和田の適時打で1点ずつを取り合う。2回に片岡の適時打とカブレラ満塁本塁打で5点を勝ち越し。ライオンズが試合の主導権を握ると思われた直後の3回、ファイターズは6本の単打と犠飛で一挙に7点を奪い逆転。4回、5回にもそれぞれ2点、1点を奪った。ライオンズは中盤以降、5回のカブレラの今日2本目の本塁打で1点を還すにとどまり、5連敗。2007年の本拠地最終戦、そして石井貴投手の現役ラスト登板の試合を白星で飾ることは出来なかった。


【戦評】
今年最後の本拠地・所沢でのゲーム、そして石井貴投手の現役最終登板ゲームということで、何が何でも勝ちたい試合だった。2回を終わって6−1とリードした時は「いける」と思ったのだけど。


2回裏にカブレラグランドスラムなどで5点を勝ち越した後、3回表の大沼の投球が問題だった。5点リードなので気持ちに余裕を持って投げられるはずが、内野安打で走者を許すと、5連打で2点を失って、この回途中でKO。実は前回の登板でも4回まで走者を1人も許さない投球で、しかも打線の援護で5点のリードをもらっていたのに、5回に捕まって結局は勝利投手にもなれなかった。相変わらず精神面に課題をかかえたままなんだな。前は四死球で自滅するパターンだったのが、今は球種やコースで狙い打ちされて崩れるパターン。ストレートが球速の割に軽いので、打者の狙いを外すように変化球をいかにして交えるかをもっと考えて投げないといけないのかも。ドラ1で入って7年目。いい加減結果を出さないといけない。正念場だよ。


投手陣は、3回に大沼が残したピンチの場面を許銘傑が抑えられず逆転を許し、4回から3イニングを投げた小野寺もピリッとせず3失点。6回以降はヒット、四死球を許しながら4投手で無失点に抑えた。気になったのが小野寺の投球フォーム。本来の上から豪快に投げ下ろすフォームではなく、やや肘を下げて気持ちサイドスローのようなフォームになっていた。最初は緩いカーブを投げる時だけかと思っていたら、ストレートを投じる時もやや下がっていた。フォームを変えた事情は良く分からないけれど、肩肘の状態が悪いというのでなければいいのだけど。


攻撃面も、初回と2回は非常にうまくつながり6点を取れたものの、3回表に大逆転を許した後は、カブレラのソロによる1点のみ。一旦リードを許すと、もうお手上げかと感じさせられるように攻撃が淡白になる、という今年のお決まりのパターンにはまった。3回の時点では6−8と2点のビハインドだったので追い上げるチャンスは十分にあったのにあっさり三者凡退で終了。凡退を繰り返すうちにファイターズが追加点を少しずつ重ねて、追い上げが厳しい点差に。ファイターズの試合巧者ぶりがみられるというか、ライオンズの戦い方があまりにも下手なのか…



今日は今年最後の本拠地最終戦だけでなく、ライオンズ一筋14年、投手陣を引っ張る兄貴分的存在だった石井貴投手の現役引退ゲームでもあった。登板は9回表の最初にやってきた。ブルペンを出る時は中継ぎ投手陣が、マウンドでは内野守備陣が列を作って出迎え、スタンドではライトから一塁側スタンドを中心に盛り上がりが凄く、「タカシ」コールの連続 だった。登板は田中賢介を三球三振にとって終了。ファイターズが4点リードの場面で、引退の花道を飾らせてあげるというのもあってか、打者がいずれも振り遅れ気味の空振りを3度繰り返したようにも見えたが、石井貴の投じたストレートも143km出ていてなかなかいい球だった。投球を終えてマウンドを下りる時には球場全体から大歓声。マウンドに上がる時と下りる時には、自分も思わず涙腺がゆるんでしまい、マウンドを下りる石井貴投手への「タカシ」コールの時、そして直後に登板した岩崎投手に向かってガンバレコールを送る時には思うように声が出なかったな。試合前には、引退セレモニーの時は泣いても、登板の時は泣くまいと思っていたけれど、涙もろくてこらえきれなかったな。(笑)



試合後には引退セレモニーで、石井貴投手の入団当時からの映像を流した後、ファンへの手短なメッセージ、さらに娘さんと一緒に場内一周を行った。マイクの前で話した「もう肩が上がりません」という言葉に対して、まだ現役で投げられるぞと思うと同時に、キャンプ等では肩が上がらなくなるくらいまでガンガン投げ込んで、課題の制球力と精神面を鍛えろという若手投手への喝も込めた言葉だったような気がする。球団としては、来年から1軍or2軍の投手コーチのポジションを用意しているようだけど、投手コーチを2人置く1軍に配置されるのであれば、是非ブルペン担当にして欲しい。ブルペンで待機する中継ぎ投手陣の投球準備を見守り、マウンドへ送り出す時には心を鬼にして闘魂注入。投球技術だけでなく、そうした精神面のケアもしてもらえれば、石井貴投手の持ち味であった一球入魂の投球スタイルをコーチ業に還元できるような気がする。今日も、登板して結果が残せなかった小野寺や、最後に登板した岩崎に対して、登板後にお説教をしていたようだけど、来年以降もレオ投手陣の兄貴分として、選手に対して時に厳しく、時に優しい指導をお願いしたいな。徹底的に走りこみをさせる現在は2軍投手コーチの潮崎コーチとタッグを組ませたら、肉体的にも精神的にも鍛えこまれて、伸び悩んでいる若手投手が育ってくるような気もするけど。


引退セレモニーでは、小野寺&涌井の両投手が号泣していたようだ。小野寺は石井貴から投手陣のリーダーを引き継ぎながら思うような結果が残せず、投手陣を引っ張りきれなかった自分への不甲斐なさや悔しさで号泣したというのもあったのだろうが、涌井が号泣していたのにはビックリ。普段マウンドでは常に表情一つ変えないクールな彼、インタビューでも口数が少なく、日頃は感情を表に出すことが少ない彼が号泣したというのは、プロ入り以来3年間で相当お世話になった証しなのかな。実は石井貴のリーダー精神を受け継ぐのに一番ふさわしいのは、現在の1軍投手陣で一番年下の涌井だったりして。


石井貴投手の引退に合わせて、自分も貴投手への思いを込めた横断幕を作成した。昨日は朝4時半まで頑張り(睡眠時間は3時間程度)、そして今日の午前中いっぱいをかけて作成した。



縦が約80cm、横が150cmと制限サイズギリギリで作成。「お疲れ様」という部分が右下方向へ曲がっているのは気のせい??ということで。


スカパーの中継でアップで映されることを目標に、引退セレモニーの時に掲げさせてもらったけど、1人で掲げるにはややキツいサイズだったので、広げたりたたんだりを繰り返していた。セレモニーの最後あたりで福岡のライオンズファンの友達から電話が入り、「しっかり映っていたよ」との話。何度かテレビに映ったようだけど、横断幕を掲げていない時だったらしい。横断幕がテレビに映らなかったのは残念だったけど、自分で満足できる形で石井貴投手にメッセージを送れたので良かったのかなと思う。


これで、東尾(元監督)遺産の投手がまた1人ユニフォームを脱ぐことになってしまったな。東尾遺産で主力クラスで残っているのは西口だけになってしまったのは、時代の流れなのかな。寂しい。



今日が今年の球場での応援は最後の日になってしまった。今年は公式戦のみだと20試合の応援で、8勝11敗1分と勝率は5割に到達せず、3つの借金で終了してしまった。自分なりには声をしっかり出し、翌日声が枯れていることも数回あった。声は出ていたけれど、それが選手の心の中、そしてプレーに響かせることが出来なかったのが今年の一番の反省材料。ホームではまずまずの勝率だったが、特にビジターで勝率が悪かった。福岡では3連戦3連敗、横浜でも勝てず、千葉マリンでは引き分け。唯一勝ったのが東京ドームでのジャイアンツ戦(西口が東京ドームで11年ぶりに勝利投手になった試合)。福岡はこれまで相性がいい球場だっただけに、3連敗するとは思わなかった。来年も予定を合わせて1度はいくつもりだけど、今年のリベンジの意味も込めて、福岡に行った時は全て勝つ気持ちで行きたい。


ライオンズは残り5試合。外国人選手の帰国で、若手の野手の出場機会が増えそう。1軍経験の少ない選手達には大きなチャンス。「Bクラスが早々に決定し、消化試合が何試合か出来たおかげで、若手が1軍経験を積むことができ、今の活躍につながっている」と言える時が来年以降くれば、チームの低迷した成績を財産に変えることが出来るのだけど、果たしてどうなるかな。


長くなってしまったが、試合後のセレモニーに最後までお付き合いいただいたファイターズの首脳陣、選手達、そしてファイターズ応援団には感謝したい。ファイターズ応援団からエール交換を始めてくれたことも非常に嬉しかった。個人的には外国人監督の中ではヒルマン監督が一番好きなので、今年のCSはファイターズに頑張って欲しいな。それに比べて、千葉のチームの監督といったら… 相手チームの選手(細川)が体当たり食らって苦しんでて、次の回の先頭打者だった彼が打席になかなか出てこないのをみて、「ハヨヤレ」はねぇだろ!(怒)