日本シリーズ第3戦

千葉ロッテマリーンズ 10−1 阪神タイガース
勝利投手:小林宏1勝 敗戦投手:下柳1敗
本塁打
(マ)福浦1号満塁(桟原)

マリーンズが敵地・甲子園でも2戦目までの勢いで勝ち、日本一へ王手。
第1戦、2戦と調子の出なかったタイガースが甲子園へ戻って息を吹き返すかと思っていたのだが、3戦目も眠ったままの状態だった。
マリーンズ先発の小林宏は、試合後のインタビューで話していた通り、立ち上がりの出来は非常に悪かった。PO第1Sの第2戦は現場(千葉マリン)で、第2Sの第4戦はテレビで投球を見ていたのだが、その2試合に比べて今日は制球の甘さが目についた。ど真ん中へ(打者から見て)絶好球が投じられたのが何度かあったのだけど、タイガースの各打者が皆打ち損じていた。タイガース打線もここまで調子が上がらないと致命的。レギュラーシーズンでもこれだけ打てない試合が続いたのはおそらくないのではなかろうか。
4回に併殺崩れとラッキーボーイ・今江のボテボテの三塁内野安打で2点を勝ち越したけれど、どちらもいい当たりではないのに得点につながってしまう点で、マリーンズ側へ流れが傾いたままだなぁと感じた。
6回からは2点ビハインドの状態で、タイガースはJFKの1人・藤川を投入。1イニング目は完璧だったが、2イニング目に捕まった。無死2,3塁で代打・フランコの場面。追い込んだ後も直球を続けて、フォークをなかなか投げず。2−3のフルカウントになってから、外角へ明らかなボール球となるフォークを投げて四球。フランコという打者の特徴を考えれば、追いこんでからすぐにフォークで勝負という手もあっただろうに。バッテリーの配球が理解できなかった。続く代打・橋本に対しても、直球を待っている打者に対して直球勝負で中前への2点適時打を打たれた。直球狙いの打者に対して、藤川クラスのフォークであれば空振りを取れると思うんだけどね。3塁に走者がいたから、フォークを叩きつけてワイルドピッチが怖かったのかな。もし暴投したらゴメンナサイの覚悟で勝負して欲しかった。残念でならない。
藤川が捕まった時点で8割方勝負はあったのだが、1−5と4点ビハインドになった時点で、藤川を下ろして桟原を投入。これが裏目に出て、福浦に満塁弾が飛び出して試合が壊れてしまった。今朝の新聞で「負けている展開でもJFKを投入する」と書かれていたのだから、当然J(ウィリアムス)投入だと思っていた。裏の攻撃で投手まで打席が回ることも頭をよぎったのかもしれないけど、追加点は1点も許されない展開になっていたのだから、当然安定感のある投手を投入すべき場面。JFK以外の投手がダメというわけではないけど、試合後に後悔しないような最善の手を監督は打たなかったような気がする。
これでマリーンズが日本一へ王手。マリーンズの先発投手陣は盤石、打線も絶好調。逆にタイガースは打線がレギュラーシーズンにも無かったくらい非常に低調。打つ方がしっかりしないと、最悪のケース(4戦で終了)もあり得なくはない気がする。マリーンズは終盤大差がついたので、スタメンで出ていなかった選手を何人も守備につけた。あと1試合もしくは2試合甲子園で戦う上でいろいろなシミュレーションが出来て、余裕が感じられる。タイガースには勿論余裕なんてかけらもないけれど、明日は配球とか理屈はいっさい抜きにして、投手はしっかり抑え、打者は打てる球を確実に捕えることだけ考えて戦ってもらいたい。「史上最低のつまらない日本シリーズだった」なんて語り継がれることのないよう、タイガースナインの一層の奮起を期待したい。
今日の試合後のインタビューは場内へは流されなかった。大敗したタイガースファンへの配慮なのだろう。もし明日もしくは明後日、マリーンズが日本一を決めることがあれば、きちんと場内へインタビューを流すのだろうか。過去には優勝決定後の観客場内乱入もあったようだし、非常に気になる。千葉の多くのマリーンズファンの前でマリーンズが日本一を決めれば問題は起きないのだけど。