本日は球場でライオンズの応援をしてきました。

本日のライオンズ戦(インボイスSEIBUドーム)結果

vs.東北楽天ゴールデンイーグルス戦第18回戦 ライオンズ11勝7敗
試合開始:18:00 試合終了:21:47 試合時間:3時間47分 観衆:19,808人

西武ライオンズ 1×−0 東北楽天ゴールデンイーグルス (延長10回)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
E 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
L 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 1 7 0

【投手リレー】(カッコ内の数字は投球イニング数を示す)
(E) 一場(9)〜福盛(1/3)
(L) 西口(10)

勝利投手:西口16勝4敗(ハーラートップタイ) 敗戦投手:福盛4勝2敗10S

本塁打】なし

【経過】
ライオンズ・西口、イーグルス・一場の息詰まる投手戦。西口は9回まで1人も走者を出さない完全試合ペース、一方の一場も6安打6四球ながらも178球の熱投で得点を許さず。ライオンズは延長10回1死1,2塁のチャンスを作り、石井義の中越え2塁打でサヨナラ勝ち。西口は延長10回、先頭の沖原に右前打を許し、大記録達成はならなかったが、1安打の完封勝利。

【戦評・感想】
西口は3度目の挑戦でも大記録は惜しくも達成ならず。あと一歩の所で大きな魚を獲り逃がしてしまう、そういう星の下に生まれた悲運の選手なのだろうか。
ノーヒットノーラン(以下、No-Noと表記)への最初の挑戦は、2002年8月26日のマリーンズ戦(西武D)。9回2死までNo-Noで、あと一人で大記録という場面で小坂に中前へポテンヒットを打たれて没に。2度目は今年の5月13日のジャイアンツ戦(西武D)。1度目と同じく9回2死まで無安打も、清水に右翼へ本塁打をぶちこまれてアウト。そして今回は今まで2度阻まれた9回2死という大きな山を越えたにも関わらず、味方の援護点がなく、延長までもつれてヒットを浴びて、記録達成に失敗。しかも、再三好守備を見せていたヒロユキ(高木浩)に直前の攻撃で代走・片岡を送り、そのままセカンドの守備に入った片岡のすぐ横に打球が飛んでいったヒットだったのもツいてなかった。(誰が守っていても打球は取れていなかったであろうが) これまでの2度の挑戦と今回とで大きく違ったのは両チームの得点。今まで2回はいずれも6−0と大量リードで最終回を迎えたが、今日はスコアレスで同点。西口が先発する試合では援護点を多くもらえるケースが多く、比較的楽な展開で投げる状況になり、気を抜いてというか楽をしようとして打たれることが多い。しかし今日は相手投手(一場)が良く、緊迫した展開になった。西口本人も話していたようだけど、一場の好投に乗せられて、「あわや大記録」という投球が出来たのかもしれない。西口は「調子は悪かった」と話していたけど、実際にライトスタンドから見ていて、抜け球が殆どなく、ボールが低めに集まり、直球にも伸びがあって、制球も良し。調子は良い方ではないかと思っていた。特に、カウント2−3までいった2度の場面をいずれも三振(空振り、見逃しが1つずつ)で切り抜けたのには痺れた。先週、福岡でホークスの杉内と1点を争う投手戦を展開した時は今季一番と言える程の投球を見せてくれたのだけど、その時に比べると悪かったと言いたいのか、あるいは謙遜しているのではと俺なりに解釈したい。
西口がこれだけの投球をしているのに、1点も援護点を取ってあげられなかった野手陣がだらしない。一場のストレートの伸びが素晴らしく、普通に打っても差し込まれる選手が多かったのだから、セーフティー(バント)を試みる、あるいはバントの構えだけでもいいから、もっと相手に揺さぶりをかけて欲しかった。あとはストライク・ボールの見極め。今日の小寺球審は高めに甘かったこともあったので、少々高めのボールには手を出さざるを得なかったのは仕方ないとしても、低めに落ちるボールにはもう少しきちんと見極めて対処して欲しかった。フォークに空振りのシーンが多すぎる。これがチャンスで点が取れず、今日も残塁が13を数えたという原因の1つではなかろうか。それにしても、今日の一場はプロ未勝利とは思えないほど素晴らしかった。9回で178球と非常に球数の多い熱投だったけど、四球を減らせば、球数も減り、よりリズムのいい投球が出来たのではなかろうか。明大時代から速球派の好投手として名が通っていたけど、ようやく入団前の評判通りの投球が出来ていたように思えた。イーグルスは今年できたばかりの球団で成績も振るわないけれど、一場のような若手投手がきちんと育ってくれば、少しずつチーム成績が上昇してくるだろう。各チームの実力が均衡すれば、面白いプロ野球の試合がより多く見られるようになるわけだから、一場に限らず若手選手には頑張って実力をつけていってもらいたい。
大記録へ突き進んだ西口を打撃面では援護できなかったけど、その分守備面で各選手の動きが光った。幾度も内野安打のピンチを救ったヒロユキ(高木浩)が特に素晴らしかった。その他にもヨシヒト(石井義)やナカジ(中島)もいいプレーを見せてくれた。守備面では前任者のカズオ(松井、現NYメッツ)とは対照的に捕球後から送球までの動作に慎重さが目立つナカジだけど、今日はさらに慎重で、平凡な遊ゴロもワンバウンド送球していた。意図的な送球なのか、手が滑ったのかはわからないけど。走者を出すことも許されないという緊張感のある状況でずっと守り続けていい勉強になったのではないかな。

大記録を3度目の正直でも達成出来ずに終わった西口だったけれど、お立ち台では「達成出来ずに悔しい」といった類のコメントが一切なかった。内心ではどうか分からないけれど。彼はどんな場面でもひょうひょうと投げ、失敗した時はくよくよせずに気持ちを切り替えられる性格。大記録達成が潰えた時点で気持ちが切れてしまう選手が多いのだけど、今日の西口は延長10回にヒットを打たれ、バントと内野ゴロで2死3塁となり4番の山崎を迎えた場面で、冷静に次の打者との力関係や相性を考えて、敬遠気味の四球としてから、次の関川との対決を選んだ。結果は三振。いつでも強気にガンガン攻めるだけでなく、先を読んだ投球が出来る、まさに「大人の投球」を見せてもらった気がする。
西口は今日の完封勝利で今季16勝目。96年にマークしたシーズン最多勝利に並んだ。順調に行けば登板は残り4試合。ホークス戦とマリーンズ戦を各2試合。ホームとビジターで1試合ずつ投げることになりそう。最多勝を争う相手はホークスの2人、杉内と斉藤あたりになると思われる。19勝で当確、18勝でも他の投手と並んでの最多勝タイというケースがあり得るのではと読んでいる。西口にとっての最大のライバル・杉内と直接対決で投げあう試合があと2試合あるので、その結果次第でタイトルの行方が見えてくるのではなかろうか。来週の登板は先週末に続いて、福岡で杉内との投げあいになりそう。先週投げ負けたリベンジを果たしてもらいたい。そのためには打線の援護が絶対に必要。ヒットがなかなか出ない時には何らかの工夫をして立ち向かって欲しい。
ライオンズは3位・オリックス、5位・ファイターズとPO進出争いをしており、これからオリックスを追い上げて抜かねばいけない状況にあるのだけど、今日はそういった「絶対に勝たなければいけない」という切羽詰った気持ちを忘れさせる程の投球を西口に見せ(魅せ)てもらった。これまで何試合も記録・記憶に残る試合を生で見てきている。0−9からの大逆転勝利(2002/8/16、大阪近鉄戦@西武D)、6点ビハインドを最後の3イニングで追いついて延長で逆転勝利(2003/9/6、ホークス戦@福岡D)、昨年のPO第1ステージ最終戦・ベンちゃん(和田)の涙のサヨナラ本塁打で第2ステージ進出決定etc. どちらかというと打ち合った末に最後は勝利できたという試合が多いのだけど、今日のように緊迫した投手戦も、特に大記録がかかっていただけに記憶に残る試合の上位に入るだろう。ここまでいったのだから、完全試合が見たかったなぁ。史上16人目の達成の歴史的瞬間を生で見た証人になれたかもしれないのに。西口にとって4度目のチャンスが今後巡ってくるかは分からないけど、もうそろそろ野球の神様も西口にご褒美をあげてもいいんじゃないかな。実績も十分(現役パリーグ投手最多の132勝)、大記録に失敗の経験も複数回あり、過去の大投手とは違った意味での「伝説の名投手」として名は残るかもしれないけど、数少ない大記録(完全試合やNo-Noなど)を残した投手としても球史に名を残して欲しいな。

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【応援席・ライトスタンドから】
今日は昨年の福岡でのPOで知り合いになったライオンズファンのI氏と、彼の知人の高校生T君(所沢在住)と一緒にライトスタンドで応援した。俺自身も久々の球場での応援で、予想以上に声の出具合が悪かった。腹に殆ど力が入らずに、喉から無理やり声を出すような状態。3回くらいから調子がおかしくなり、時々喉を休めながらの応援だった。完全に調整不足。選手だったら「再調整で2軍行き」を命じられるほどの最悪の出来。情けないですわ。
今日は入場ゲートでジェット風船が無料配布された関係で、7回裏の攻撃前には1塁側内野スタンドの観客からも数多くの風船が打ち上げられて、非常にきれいだった。1塁側だけでなく3塁側の内野スタンドからも同時に上がるようになるのが理想なのだけどな。福岡なんかホークスファンがスタンドの99%以上を占めるから、風船打ち上げの時はスタンドが真っ黄色に染まるもんな。
ライトスタンドでは守備中もアウトを1つ取るたびに(塁上の走者が進んだ場合は除く)アウトコールやいいぞいいぞ●●コール(●●は投手名、三振を奪った時)を行う。試合の序盤はみんな声がよく出ているのだけど、展開に関係なく中盤あたりからはだんだんと声のボリュームが下がることが多い。しかし、今日は西口の大記録がかかっていたので、ファン全員が普段とはケタ外れの熱の入れようで、最初から最後まで同じ、というより終盤に行くほど盛り上がりが大きかった気がする。スタンド全体が完全試合を意識し始めたのは8回頃からだったかな。1球ストライクをとるごとの歓声が普段の何倍も大きく、俺も1球ごとに吠えてしまったよ。9回に入ってからはアウトをとるたびにスコアボードをデジカメで撮影。9回3アウトまでで終わってしまったけれど。

9回3アウトを取った時点で、「サヨナラで完全試合達成」を意識した。おそらく過去にこういった形での記録達成はない?だろう。
9回裏は、ライオンズが得点を1点でも奪えば、西口完全試合達成という状況だったので、普段は押せ押せの時に使う「サンバソーリャセ」をイニングの頭からノンストップで続けた。ショウゴ'(赤田)の打席の直前にイーグルスがタイムをかけるまで、ほぼ10分間ぶっ続け。昨年まではライオンズの応援に「ノンストップ応援」が違和感なく出来るようなノリの曲がなく、まだ慣れていないせいか体力消耗した。ショウゴが打席の場面ではチャンス1に変わってしまったのだが、そのまま「ソーリャセ」で行けば良かったのでは。それくらい応援しててノリやすい曲なんですよ。
延長10回、サヨナラが決まった瞬間はI氏だけでなく、周辺にいた見知らぬ人とも抱き合って喜びを分かち合った。サヨナラを打ったヨシヒトに対しては、「もっと早く打たんか!」と苦言も忘れなかった。それまでに1死1,2塁という場面で2度回ってきていずれも凡退。「3度目の正直」でサヨナラ適時打。ヨシヒトの場合は、3度目でなく、最悪でも2度目で決めなくてはいけなかった。
I氏は半蔵門近くに宿泊だったので、新宿の丸の内線改札口までは一緒だった。上京するのはかれこれ10回目位のようだけど、網の目のように走る東京の交通網にはいつも戸惑っているようだった。東京へ応援遠征する時には今後も俺の助けが必要かも。
I氏は東京ドームや千葉マリンには行ったことがないようなので、次回(来年以降)はマリンでの応援にする予定。でもそうすると「あの人??に会えない」とI氏。あの人とは… 知ってますが、ここではもちろん書けません。I氏にはエ●オ●ジ的発言は控えてもらいたいものです。(笑)