第58回全国大学ラグビーフットボール選手権大会4回戦(慶應義塾大学vs.近畿大学など)@秩父宮ラグビー場

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2021年シーズンの関東大学ラグビー対抗戦Aを4位で終了し、いよいよ負けたらシーズン終了(4年生は大学でのラグビー生活が終了)となる大学選手権。慶應義塾大学は4回戦の今日が初戦で、相手は近畿大学近畿大学は9年ぶりの選手権出場とのことでしたが、対戦の記憶が全くなし。2010年に対戦があることを聞き、日本ラグビーフットボール協会のHPで調べたら、確かにありました。大学選手権の1回戦で対戦があり、43-7で勝ったとのこと。全く記憶がありませんでした。

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その次の2回戦で帝京大学に完敗した試合ははっきりと覚えています。現地で見ていたこともあって。

 

近大とは11年ぶりの対戦ということになります。

 

(↓近畿大学フィフティーンの試合開始直前の様子)

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(↓慶應義塾大学フィフティーンの試合開始直前の円陣)

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試合序盤、前半20分までは両チームとも得点のチャンスはあったものの、スコアには至らず0-0のまま。この試合初めて得点が入ったのが前半22分。慶應が敵陣22mやや外、中央付近で得たPGで3点を先制。前半の得点はこの3点のみ。

 

近大はFWが強いイメージを持っていたのですが、前半を通して見る限りではFWは両チーム互角だったでしょうか。お互いにスクラムで相手に競り勝つ場面がありましたし。

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慶應にとっては、12~15分に、自陣右サイドゴール前5mでの連続スクラムでのピンチを耐えて、最後に近大のペナルティを誘発し、失点しなかったのが大きかったです。試合を終わって振り返ると尚更そう思いました。この場面でもし失点(先制点を許す)していれば、勝敗は逆になっていたでしょう。

その他にも前半だけで自陣右サイドにおいてトライを奪われそうなピンチが何度かあったものの、何とか守り切って前半は無失点に抑えました。慶應にとって望ましいロースコアの展開。攻撃面では両外国人(マプスア、エノサ)の突破が今シーズンのこれまでの試合より目立った印象でした。

攻撃は対抗戦の試合でよく見られたFWを中心にしたものではなく、バックスを絡めたパスが積極的に回していました。うまく回している感じではあったのですが、トライを奪うことに関しては何か遠回りをしているような、もっとシンプルに回してもいいのではと思うシーンが結構ありました。そうしたシーンでは、ライン際まで持って行ったときにノックオンを犯してトライにつなげられませんでした。ミスなく回せさえすれば、後半はトライが奪えそうな雰囲気はありました。

後半早々に早速チャンスが訪れました。後半3分、敵陣左サイド22mラインやや外でのラインアウトから中央に展開。FL今野からのパスを後方深いところから走り込んだFB山田が受け、走力を生かしてまっすぐゴール下に走り込んで今日チーム初のトライ。コンバージョンも決まって10-0となりました。

その後、後半16分に自陣右サイドゴール前でのペナルティから近大がクィックスタートで逆サイドにロングキックを蹴り、待っていた選手がトライ。コンバージョンはポストに当たり10-5と5点リードに。

後半23分には敵陣ゴール前でのペナルティでPGを選択し、確実に決めて、13-5と8点リード。1T1Gで追いつけない点差にとりあえずはしました。この時点でもう1つトライがとれれば勝てる予感はしました。しかし、以降は近大の攻撃、慶應が守備に回る時間が長くなり、後半26分には中央から自陣右サイドに展開され、トライを許し、13-10の3点差。追加点を奪ってからわずかな時間でトライを許し、さらにPG1本決められて追いつかれてしまうとトライ数の差で敗退という状況になりました。

後半風上の近大は、後半38分にセンターライン付近で得たペナルティでショットを選択。明らかに同点での勝ち上がり狙いでしたが、ショットは右に外れ、点差は縮まらず。残り時間も慶應は耐える時間が続きましたが、最後は近大のスローフォワードで終了。辛くも逃げ切り、準々決勝進出を決めました。最後の2分は長く感じましたね。マイボールキープで終わるだけならそうでもなかったと思うのですが、近大側にボールが渡っていたので。

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次戦の準々決勝は12/26の熊谷。既にチケは確保済みなので、無駄ならずに良かったです。

今日の試合、ノックオンのミスが多かったのですが、きっちりパス回しできれば、あと2つ3つはトライがとれた気がします。今日のように単純なミスを重ねてしまっては、次戦の東海大学戦は相当厳しい試合になるでしょうね。

あと、近大との関東での対戦を初めて現地で見た感想ですが、近大のファンというか、OBなのかどちらかわかりませんでしたが、意外と多かったですね。試合開始前には西スタンドの入口で近大OB関東支部の幕を持っている方がいらっしゃいました。
 
試合後に東スタンドへ挨拶に行っている慶應のメンバーの写真ですが、13番ゲートと14番ゲートの間の上段に近大のタオルを掲げている集団がいました。

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西スタンドのほぼ中央、SS指定で見ていて、前方には慶應OBの方が多数いらっしゃいました。よ~く耳を澄ませて話を聞いていると、AO入試で来季入学予定の有望選手の情報も得られました。ここでは書くことはできませんが(全国大会が始まれば、自ずと情報は出てくるでしょうが)、貴重な情報を得られました。慶應義塾大学にとって長年の課題となっているあのポジションの問題も解消できるかもと思ってしまいました。今日情報を得た選手については、全国大会にも出場する選手なので、注目して見てみようと思います。
 

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秩父宮の西スタンドはずっと日陰で非常に寒かったのですが、第2試合も引き続き観戦。
 
両チームの外国人選手の個人技が目立つ試合でした。開始早々に日大が先制トライをあげたときには大差がつくのではと思いましたが、日体大も善戦し、前半終了時点では17-17の同点。前半、日大の攻撃の防御にスタミナを消耗させられたことと、後半に外国籍選手が交代したところから徐々に日大のペースになっていきましたが、日体大のチャレンジャー精神が前面に出た思い切りのいいラグビーで楽しませてもらいました。外国人に頼らずに戦えるチームになれば、対抗戦の上位校にとっても厄介な存在になりそうです。

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