全国大学ラグビー選手権大会2ndステージ第3戦@秩父宮ラグビー場

今日の試合は消化試合なのですが、矢川組(本人は先週の大東文化大学戦で負傷し欠場)の最後の試合ということで、(言い方は悪いですが)懲りずに来ました。


開場後、場所を確保してから、いつものように「札幌や」で早めの昼食。2週間前は負けてしまったので、メニューは野菜ラーメンに変更。


そして第1試合。



9月の対抗戦では33−23で勝っているのですが、慶應はベストメンバー、筑波は主力でいないメンバーが何人かいてのスコア。全く参考にはなりません。筑波はシーズンが深まると調子を上げてくるチームで、1か月前にはあの帝京を後半無得点に抑えて勝っていますから。


先がない慶應がどれだけモチベーションを高めて試合に臨めるのか、期待半分、不安半分で見ていたのですが、前半20分までは何とか堪えるも、その後は先週、先々週と同じ展開に。


慶應はFWの圧力がないので、スクラムは押される、モールは押される、ブレイクダウンも負ける。マイボールになっても全然アドバンテージがあるような気がしないんですよね。相手の圧力に負けて、マイボールをターンオーバーされると、今日の筑波のように個人能力の高いバックスのいるチームには、一発でトライを奪われる。福岡、山内の両ウィングには簡単にやられてしまいました。


慶應も敵陣に攻め込むシーンがそれなりにあったのですが、ブレイクダウンで負けてしまうため、ボールをうまくキープできずに反則を犯してチャンスを逃し続けました。前半の早い時間帯に1つでもトライを奪えていれば、ここまでひどい展開にはならなかったと思いますが。



この結果。いくら先週の試合で故障者を3人出して主力数名が欠けているとはいえ、話になりません。試合終了間際に何とか1トライを奪った時には、中立的な立場で見ているファンから大きな拍手が起きてしまいましたから。これではいけません。


今年の大学選手権。


12/13 vs.同志社大学 ●8ー36(1トライ)
12/20 vs.大東文化大学 ●14−40(2トライ)
12/27 vs.筑波大学  ●7−64(1トライ)


負けても4トライ奪うか7点差以内での敗戦で勝ち点を奪えたのですが、3試合で奪った勝ち点は0。3試合で奪ったトライ数は合計でも4つのみ。最高につまらない選手権でした。あまりに不甲斐なさすぎて、怒る気にもなれず、トライを奪われる度に出たのは溜息だけでした。こんなんだったら、昔のようなトーナメント方式で初戦敗退した方が良かった。それなら惨めな思いは1度だけで済んだので。


昨年度はレギュラーの殆どが4年生で、故障者も最低限で済んだので、ある程度固定したメンバーで戦えていました。その反動で、今年は今までAチームでの試合経験の少ない(殆どない)選手中心のチーム。高校野球でも3年生中心でもの凄く強いチームが翌年苦労することがありますが、同じようなことが今年の慶應の蹴球部にも出た気がします。プロと違って、毎年メンバーが代わる学生スポーツの難しさです。


最後の終わり方を見ると、来年度以降も非常に心配です。スケジュールの関係で、大学選手権への出場校数を減らすという噂も流れていますが、どうなるでしょうか。対抗戦グループ内では、帝京や明治といった強豪校とは実力が開く一方。選手集めに力を入れてきている青学あたりとの差も得点差ほどはない気がします。


慶應蹴球部が弱い時代は過去に何度かありました。1980年代前半、そして90年代前半から半ばにかけての二度は、蹴球部OBで、かつ蹴球部のカリスマ監督(と私は思っている)の上田昭夫さんを中心に立て直しました。でも、もう今はその手を使うことは出来ません。


先週の熊谷での試合後、近くに座っていたOBの方が、蹴球部のテクニカルディレクターを務めている林雅人さんに、「試合についてのコメントを伺いたいなぁ」とぼやいていました。


大学選手権の3試合を、天国でお休みになられているであろう上田さんがもし見ておられたら、どんなコメントを発したか、秩父宮FMの放送がどんな放送になっていただろうか、とふと考えてしまいました。


対抗戦の最初の3試合はいい試合をやっていたのに、最後は尻すぼみで、12月は最悪な試合のオンパレード。「2015年度シーズンのチームはものすごく弱かった」という印象がしばらく残り続けることでしょうね。


慶應完封負けしたら、寒風吹きすさぶ秩父宮ラグビー場からは1試合のみでおさらばしようとも思ったのですが、1トライ奪ったので、2試合目も見ることにしました。





大差がつく展開になるのは予想していましたが、セミプロの帝京大学が非常に高いレベルのラグビーを見せてくれたので、それほど寒くは感じませんでした。
(第1試合は寒さに耐えるのが修行のようだった・・・)


先週の熊谷ではパスミスも結構見られ、本来の姿ではなかったのですが、さすがに1週間で立て直し、引き締めてきました。
個々のサイズが違うので、帝京にとってはボールが相手に行ってしまっても全く慌てず、いつの間にかマイボールになってしまっているというシーンが目立ちました。そして、予想以上の大差に。後半の残り10分で100点ゲーム。



今日の帝京はどれだけ点差が広がっても、手を抜くことはなかったです。唯一気の緩みを感じたのが、左サイドを抜けたWTBの竹山がそのまま走りきれば確実にトライが取れる所で、ちょっとかっこつけてキックして、追いつけずにトライし損ねた場面。強い相手に対しては絶対やらないプレーだと思いますが、試合後に監督から注意を受けたでしょうね。



帝京は中央を完封。お見事でした。


大学選手権の準決勝は、東海vs.明治、帝京vs.大東文化という組み合わせになりました。帝京vs.大東文化ってあまり見ない対戦カードです。帝京のフィフティーンが大東文化の外人トリオ(ラトゥの長男含む)に対してどう対峙するかみものです。


ラグビー場では、毎試合メンバー表が配られます。もちろん大学選手権でも配られるのですが、今までと様式が違いました。


氏名と身長・体重の間に「学年」が入っていました。何で今まで入っていなかったのか疑問でしたが、入っていてありがたかったです。体育会の学生ラガーマンとはいえ、一般入試で浪人して入ってくる選手もいるので、学年と年齢が合わない人もいます。筑波の福岡選手なんかも1浪入学です。



来年のリオ五輪開幕まで222日だそうです。秩父宮ラグビー場正門入ってすぐ右にボードが置いてあります。