「パ」は無難な判断、「セ」は常識から外れている…

3月11日に東北・関東で大地震が発生してから1週間。この度の大地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災され、今までの生活環境を失われた方々は、これから先の生活が見えず心細い思いで日々過ごされていかれると思いますが、残された命を大切に生きていって頂きたいと思います。


さて、開幕まで2週間という段階で今回の大地震が起き、プロ野球界の対応がどうなるのか注視していましたが、セパ分離開幕で決着した(3月18日現在)ようです。パは被害を受けた球場や、被災された方々のことを考慮して4月12日(火)に開幕を延期、セは当初の予定通り3月25日(金)強行開幕ということになりました。パとセで判断が分かれたことについて、皆さんはどう思われるでしょうか。地震発生から日が浅く、いまだに行方不明の方も多数おり、被災地だけでなく広い範囲で日常生活に支障が出る中、開幕すべきではないという考え方。一方、選手のプレーを見せることで被災者を勇気付けるべく、早期に再開(公式戦開幕)すべきという考え方。いろいろあると思います。


1995年の阪神大震災が起きたのは1月17日。高速道路が横倒しになった映像、早朝の街中の至る所から火の手があがる映像が今でも蘇ってきます。ただ被災したエリアが今回の地震より局所的であったこと、開幕まで2か月以上あったということもあり、当初の予定通り公式戦が開幕し、戦いが進んでいきました。偶然というか、被災地・神戸にあるオリックスブルーウェーブ(当時)がパリーグ優勝を果たしました。


阪神大震災と比較して、今回は開幕間際に地震が発生。しかも東北から関東にかけて広い範囲で被害を受けました。震源に近い東北エリアでは、被災により避難生活を余儀なくされている方々が非常にたくさんいらっしゃるだけではなく、地震後の津波により町全体が流され、行方不明になった方々の人数が特定できない状況です。被災地だけではなく、関東エリアへの重要な電力供給源である福島の原発がやられた影響で、東京電力東北電力管内では「計画停電」と称して、広い範囲で1日数時間程度の停電も起きています。停電時間帯は信号が使えなくなり、そのために道路通行の安全が失われて事故が発生し、死傷者も出ています。その他、電車の本数が通常よりも減り、電車移動での不便を強いられるという事態も生じています。世の中では「節電」が叫ばれる中、各店舗では店内で点灯させる照明を少なめにしたり、夜間の店頭照明を控えたりしています。


「節電」をしなければいけない今の状況で、ドーム球場で煌々と照明を照らす中のんきにナイターをやっていられる状況でしょうか? 


野球のために電力消費するくらいなら、電力を回すべき所が他にあるでしょう。停電のために、病院で透析が受けられなくて困っている患者さんもいらっしゃるのですよ。「被災者を励ます」なんてのは単なる建前。常識で考えればどうすべきか分かるはずです。


今回はセの某球団のバ○ドンが言いだしっぺで、このような結論に至ったという報道がなされています。「セの開幕を延期する理由がない」なんて言語道断な発言をした球団もありました。自球団の利益のことしか頭になく、こういう常識から大きく外れた発言しか出来ないアホどもには、被災地などで住民が体感している苦しみをじかに経験させないとダメなのでしょうね。一部球団のドンの発言に丸め込まれたセリーグ全球団、そしてコミッショナーは全員同罪です。今のコミッショナーは野球のことをよく理解されていて、最近数名のコミッショナーとは違うなと思っていたのですが、今回の件で大きく失望しました。やっぱり○みうりのドン(←いい加減隠居しろ!)を打ち負かすことは出来ないんですね。


常識ハズレの方向に暴走するセリーグ球団とは異なり、パリーグは現時点では無難な判断をしたと思います。各球団との対戦が1回りした後、4月12日からスタートとすれば、スケジュールの組み替えも最小限で済みます。ただ4月12日の時点で状況がどうなるかは分かりませんし、今の状況から劇的に改善がなされないようであれば、さらなる延期、公式戦短縮も可能性としてはあるでしょうね。


選手会の判断も至極全うなもので、安心しました。家族や親戚が被災した選手もおり、彼らにとっては野球なんか落ち着いてやっていられない、非常に切実でしょうね。試合ボイコット(ストライキ)の可能性はゼロではないと言っていますが、このままセリーグ側の考えが変わらないようであれば、7年ぶり(2004年のオリックス近鉄合併&1リーグ制への移行問題の件)のストライキも辞さないという強い態度で臨んでもらいたい。良識ある大多数の野球ファンがついてくると思いますよ。


もちろんストライキをやるなら、野球の試合をボイコットするだけではダメです。当日は試合開催予定だった球場のまわり、あるいは最寄りの駅などで義援金の募金活動をやるのです。みんなユニフォームを着て。その他に、被災エリア以外の地域の球場でチャリティー試合をするのもありでしょう。やるべきことはいろいろあります。


是非ともセリーグ球団の上層部の方には、是非考え方を改めてもらうことを切に希望します。文科省経産省からのお達しを無視するわけにはいきませんよ。


私事ですが、今回の地震によりパリーグ開幕が延期されたため、予定していた開幕3連戦の札幌遠征がキャンセルになりました。遠征キャンセルにより戻ってきた金額のうちの一部を、地震義援金として寄付をする予定です。仙台遠征の時には、いろいろとお世話になっている施設やお店もあり、地震の被害を受けた施設もあるようなので。1日でも早い復興を遂げるべく、使っていただきたいと思っています。

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セ29日に開幕延期、4・3までデーゲーム


セリーグは中途半端な結論を出してきましたなぁ。1カード遅らせて3月29日開幕。
遅らせるなら、パリーグと歩調を合わせて4月12日にすればいいのに。


4月3日までは全てデーゲームだが、5日以降はナイター(減灯)実施。在京某球団のカゲがちらつきますねぇ。
ベイスターズは4試合、スワローズは1試合、平日ナイターをデーゲームに振り替えて実施するようですが、もう1球団は…


○売ランドの近くの球場とか大田スタジアムとかではいけないんですかねぇ? 客がたくさん入れられないから??


【西武】ドームでナイターやらない!


ライオンズは文科省の通達を重く受け止めたようです。このような状況ですから、平日デーゲームで集客が悪くなっても仕方ないですね。仕事帰りにファンが行けなくなるのもやむを得ずです。


開催地変更も視野に入れているとのこと。近年は地域密着を各球団とも掲げていますが、今年は例外的にイースタンリーグのように地方興行を行って、普段なかなか生で試合を見られない地域の方々にお披露目するいい機会ではないですかね。夏場は北の方に行ってデーゲーム開催するのかな?


個人的には、長野開催復活を期待。行けるなら行きたい…