WBC2次リーグ第1組 日本代表 3−4× アメリカ代表


9回、A・ロッドに中前安打を打たれて4−3でサヨナラ負け。1点差で負けたことはもとより、判定が覆されたことで本来なら決勝点になったであろう4点目が帳消しにされたことが本当に悔しくてならない。球審の判定で悔しさが100倍増しになったし、1点を争う好ゲームも後味が悪い結果になった。1つの判定が試合を台無しにしたんや。


初回、先頭打者のイチローがライトへ先頭打者本塁打を放ち、メジャーの選手に名前負けするなというメッセージを日本の各選手にプレーで示した。2回には川崎の左前への2点適時安打で追加点を奪い、非常に幸先のいいスタートが切れたと思ったが、3回以降はチャンスは何度かあったものの得点が取れず。2回までに比べて、3回以降はフライでの凡退が多かった。1次リーグでは調子の出なかったイチローに第1打席で本塁打が出て、調子に乗っていけそうな雰囲気もあったが、その後7回裏の勝ち越しのチャンスで凡退。前後の川崎と西岡が好調を維持しているだけに、イチロー次第で9、1、2番でいいつながりが出来るのだけど。


投手陣に関して。先発の上原は、日本での投球に比べると制球にややバラツキがみられたものの、5回まで本塁打による1失点のみに抑え、合格点を与えるのに十分な出来だった。2番手の清水直は本来の制球力を発揮出来ず、さらに投球間の動作に関して不正投球として審判からクレームをつけられたことで動揺があったかもしれない。リーに2ランを打たれたが、低めの直球でそれほど甘い球ではなかったが、球のキレがないと簡単にスタンドまで持っていかれるということを体感できたのではないだろうか。3番手以降の藤田、薮田、藤川もいい出来だった。藤川は最後にサヨナラ打を浴びたが、高めに抜け気味の傾向にあった直球も威力十分だった。疑惑の判定があった直後、8回裏のアメリカの攻撃を三者凡退で抑えた薮田の投球が最も光った。8回に不本意な形で途切れた日本のいい流れを薮田の好投で9回の攻撃につなげられれば最高だったのだが。アメリカ打線に対する日本の投手の相性としては、上原のように制球力のある投手、薮田のように縦変化の球を得意とする投手が通用することがわかった。打者を早めに追い込み、決め球にフォークなど落ちる球を使うことで空振り三振をとれる確率が高くなるためだ。


守備に関しては、初回に西岡の悪送球が出て心配されたが、その後、小笠原のダイビングキャッチや川崎の背走キャッチなど随所に好プレーが出て投手陣を助けていた。王監督アメリカに勝つには失点を2〜3点に抑えないと厳しいと試合前にコメントしていたが、数々の好守備により、ディフェンス面に関しては日本の思い通りの展開になった。


さて、試合後物議を醸した8回表1死満塁の場面での審判のジャッジに話を移したい。岩村の打球を左翼手が捕球した瞬間と、3塁走者の西岡の離塁のタイミングが判定に関わったわけだが、VTRを見る限りでは、捕球の瞬間に西岡の体勢はやや本塁側に傾いていたものの、何度みても足は3塁ベースから離れていなかった。問題なのは、3塁走者の離塁を最も近くで見ていた2塁塁審がセーフとジャッジしたが、アメリカ(3塁側)ベンチから抗議があったことにより、球審の独断で一瞬にして覆されたことである。これは例えば、打者が打ち、1塁ベース上で際どいプレーになって、間近でみた1塁塁審がセーフと言ったのに、球審が「俺の方が偉い」からといって、1塁塁審の判定を覆してアウトにするのと同じ。8回表の疑惑の場面を迎える前にも、ストライク・ボールの判定でスタンドから何度かブーイングが起きていて、


アメリカに不利な判定をしてアメリカサポーターから仕打ちを受けるのを恐れていたんじゃないか


とも勘繰ってしまった。そもそも、日本とアメリカの試合で当該チームの国籍を有する人間が審判をすること自体おかしい。場所はアナハイム、審判はアメリカ人ではアメリカ寄りのジャッジになり中立的な判定が出来ないのは当然。他のスポーツ、例えばサッカーでは必ず第三国の国際審判がジャッジを行う。WBCでも同様のことが出来ないのだろうか。審判の人選及び試合の割り振りに苦言を呈したい。今回は、


アメリカの、アメリカ人による、アメリカ優勝へ誘導するためのシステム


で行われていることは紛れもない事実である。アメリカ戦を担当する審判にも裏ルートで金が流れているんだろうよ、きっと。


球審の他にもう1つムカついたのが、判定が覆った時のアメリカ代表マルティネス監督のガッツポーズ。


「てめぇはアメリカ代表サポーターかよ、この白髪じじぃ!」(怒)


ってツッコミ入れたいよ! 俺自身もスタンドでライオンズを応援していて、審判の判定がライオンズ側に有利なものに覆った経験をしたけれど、その時は思わず体全体で喜びを表現したよ。ファンであるならばやっても構わないと思う。しかし、現場の最高指揮官がやっていいかというと、そうは思わない。今日のガッツポーズをみて、はっきり言って、


コイツ、日本を小バカにして喧嘩売ってんのか!!


って感じたな。普段球場で応援する時は、球場のルールを守りつつ最大限に喜怒哀楽を前面に出すことをモットーに応援するのだけど、もし今日の試合を現場で見ていたら、


自分の小●を紙コップに入れて、球審アメリカの監督に向かって放り投げる


くらいの掟破りはしてたんちゃうかな。そのくらい、ホンマ頭にきたわ。日本サイドもたった5分で引き下がらずに、アメリカベンチとスタンドのアメリカサポーターの堪忍袋の尾が切れるまで長々と抗議をするべきだった。ベンチ裏に抗議要員として星野仙一さん(阪神タイガースSD)あたりを待機させておければ面白かったのに (笑)。 納得のいかない判定にあっさりと引き下がるようでは、審判の奴らにナメられるで、王監督


何と言おうと、今日の試合の勝敗がくつがえることは100%ない。2次リーグの残り2試合、メキシコ戦、韓国戦でいかにして勝利を収めるかを考えなければいけない。今日、メキシコと韓国が対戦し、2−1で韓国が勝利した。この結果、明後日のメキシコ戦に万が一敗れると準決勝進出が厳しくなる。メキシコに勝ったとしても、最後の韓国戦で勝った方が準決勝進出という厳しいガチンコ勝負が待つ可能性が高い。1次リーグで負けた韓国に対してリベンジを果たして準決勝進出を決め、準決勝でアメリカと再戦し、適時打あるいは本塁打で、誰も文句のつけようのない方法で点取って、徹底的にやっつけてやろうじゃないか。今日の敗戦の悔しさは、同じ相手に勝ってはじめて晴らされるものだと思うから。そのために、代表選手たちにはまず目の前の2試合に集中してもらおう。
それにしても、今日の試合が準決勝進出、決勝進出をかける試合でなくて良かったな。まだ挽回のチャンスがあるからね。

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