初代アジアチャンピオンはマリーンズ!

KONAMI CUP アジアシリーズ2005・決勝(ゲーム7)
千葉ロッテマリーンズ(日本代表) vs. サムスンライオンズ(韓国代表)

東京ドーム 試合開始:18:01 試合終了: 21:28 試合時間:3時間27分 観衆:37,078人
   1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
  0 0 1 0 0 0 0 0 2 3 13 0
  1 0 2 2 0 0 0 0 × 5 6 2


勝利投手:渡辺俊1勝 敗戦投手:蠔英洙1敗
本塁打
(マ)渡辺正1号2ラン(蠔英洙)

【投手リレー】
(ラ)蠔英洙(4)〜安志晩(1)〜姜永植(1 2/3)〜権五俊(1)〜呉昇桓(1/3)

(マ)渡辺俊(6)〜藤田(1)〜薮田(1)〜小林雅(1)


【試合経過】
初回にフランコ犠飛でマリーンズが先制。3回表にサムスン梁筇赫の右前安打で同点とするが、直後にベニーの2点適時打、4回に渡辺正の2ランでマリーンズが追加点。サムスンは9回に4本のヒットを集めて2点を還すにとどまった。アジアシリーズの初代チャンピオンは千葉ロッテマリーンズ(日本代表)に決定した。


【戦評】
先制点をとり、1度は追いつかれながらもすぐに追加点を奪って、YFKの勝ちパターンで逃げ切りという理想的な展開にマリーンズは持ち込めたのではなかろうか。
マリーンズ先発の渡辺俊は、初回と2回はストレート主体でサムスンの打者にうまく合わせられていたけど、3回からは緩いボールを多めに混ぜて、うまくかわすピッチングが出来ていたのではないか。制球に関しては、3回以降内角を突く直球は良くなったけれど、外角がボール半個〜1個分くらいゾーンから外れる球が多かった。サムスン渡辺俊を攻略する鍵は1〜3番と5番の4人の左打者だろうと思っていたけれど、ヒットの本数は出てもうまくつながらなかった。足を絡めたり、エンドランをかけたり、揺さぶりをかけたら面白かったのでは。右打者は打球がまともに前に飛ばない状況で、初対戦での攻略は難しかったようだ。試合前の打撃練習で、打撃投手がサイドスローでバッターに向かって投げていたけれど、実際の渡辺俊はもっと地面に近い所から投じるし、スピードも出るし、特別練習の効果はあまりなかったように感じた。打撃投手もバッターが打ちやすいボールを投げるのに相当苦労していたし。

マリーンズの攻撃面は、先発でエースの蠔英洙(ペ・ヨンス)が投げていた時は、ボールの見極めをしっかりやった上で打てていたのだけど、5回以降は少し粗さが目立ったような気がする。前回対戦(10日)と同様に、中継ぎの安志晩(アン・ジマン)や姜永植(カン・ヨンシク)に対して、特にタイミングが取りにくそうだった。この2人の投手は決して球が速いわけではない。変則投法でもないのに苦労していたというあたりから、マリーンズの打者の攻略法が見出せないだろうか。

初日の2試合目、今日の決勝とマリーンズ出場の2試合を見て、改めてマリーンズファンの凄さを感じた。ユニを身にまとって応援しているファンはもちろんのこと、今日なんかは特に他チームのファンや中立の立場で見ているような人までもが応援したいと思うような雰囲気だった。外野スタンドの応援に合わせて手拍子をしている観客が内野席でも数多く見られた。初めて球場に来た人でも簡単になじめるマリーンズの応援スタイル、また時間があれば球場に行きたいと思わせる場内のいい雰囲気が今年1年で完全に定着した。来週の優勝パレードには、一般のマリーンズファン80名がバスに乗って参加できるという企画もあるらしく、球団のファンに対する暖かさを凄く感じる。それに対して、ライオンズはどうなのだろうか。西武ライオンズの観客数の伸び悩みについては昨日のサタデースポーツで報じられていたけれど、「ファンサービス、選手がファンと触れ合う時間がまだまだ足りない」というファンの意見が多かった。優勝パレードは普通なら沿道で見るだけなのに、ファンが参加できるというのは羨ましい。23日にはライオンズにとっては25年ぶりに「ファン感謝デー」が開かれるが、それだけでなく球場へのリピーターを増やせるようなアイデアを今オフを使って十分練ってもらいたい。所沢の球場が少なくとも週末は8〜9割がライオンズファンという光景をいつか見てみたいものだが。

今回のアジアシリーズで、マリーンズとサムスンの対戦はマリーンズの2連勝に終わった。2試合ともヒットの数はサムスンの方が多く、今日はマリーンズの6本に対して倍以上の13本打った。それでも勝てなかった。初戦で対戦した時は、先頭打者を塁に出した直後の併殺打が2度、今日は連打が最終回を除いて一度もなかった。長打が少ないチームであるので、先にも書いたように、相手投手をかく乱するような攻撃を心がけないとなかなか大量点は望めないのではないだろうか。チャンスで確実に点が取れたかどうかが勝敗の分岐点になった。
アジアシリーズは来年以降も行われるよう(あと2,3年は日本開催の可能性が高い模様)なので、日本以外の各国のチームが来年以降成長した姿を是非みたい。そして来年は、マリーンズに代わって我らがライオンズが出場できることを目標に、首脳陣・選手そしてファンと全員で戦っていきたい。

今日撮ってきた写真(一部掲載)↓↓


レフトスタンドまで真っ白!


アジアNo.1決定の瞬間、いっせいに白い紙テープを…


優勝監督(ボビー・バレンタイン)インタビュー!


Let's go Benny Let's go Benny いつもは敵〜のベニー!
(今日も2打点をあげてアジアシリーズMVP)

ベニーの表彰中に、東京Dを本拠地にする球団の関係者の清●が出てきたので、


ライオンズ見習って、少しは自前で選手育ててみろや、この野郎!


ウチの豊田様を奪い取ったら、どうなるか分かっとるんやろな!


と野次ろうとも思いましたが、せっかくのマリーンズのお祝いの舞台をぶち壊しかねないので、ブーイングのみにとどめました。あそこで野次ったら、思いっきり本人に聞こえたやろな。


締めはこの写真で!