今季初のラグビー観戦(慶應義塾大学vs.日本体育大学 @上柚木陸上競技場)

一昨日、ラグビーW杯の決勝が行われ、44日間の祭典が終了し、関東大学ラグビー対抗戦Aグループは今日から再開。W杯前に3試合行われていたのですが、ライオンズ応援と被ってしまい、今日が初の現地観戦でした。

 

会場は八王子市の上柚木陸上競技場。初めて行く場所です。京王多摩線の南大沢から徒歩で20分弱の所です。駅前のアウトレットを通り抜けて、首都大の脇を通り、周囲に多摩ニュータウンの団地群を見ながら歩くと現地に到着です。

 

陸上競技場まわりの道路が高い位置にあるので、道路から見下ろす形になり、しかもバックスタンド側は金網越しにタダ見出来るところが数多くありました。ゴール裏からは丸見えです(笑)

f:id:naohosk:20191104175826j:plain

f:id:naohosk:20191104175835j:plain

 

上柚木公園の中にあるので、競技場に入る前に野球場とかテニスコートとか一通りぐるっと回って眺めてから入ろうかと思ったのですが、既に1試合目(青山学院大学vs.明治大学)が行われていて、メインスタンドは端の方を除いてほぼ満席だったので、競技場まわりを散策せずにさっさと中へ。1試合目の後半は何となく眺めていました。正面から直射日光浴びまくりで、顔が熱かったです…

 

さてメインイベントの第2試合。慶應は2勝1敗で今日の試合を迎え、今日が終わると対抗戦Aグループ3強の明治、早稲田、帝京との対戦を残すのみ。9月の対戦で筑波にまさかの敗戦を喫したので、大学選手権に出場するには今日の試合に勝った上で、残り3試合で2勝が必要になる厳しい状況。次の明治戦は11/10なので中5日。前半である程度試合を決めて、早い時間帯でリザーブの選手を出して終わらせるという理想的な試合が出来ればと思っていました。

f:id:naohosk:20191104180553j:plain

f:id:naohosk:20191104180600j:plain

 

順調だったのは前半25分くらいに3つ目のトライを奪ったあたりまででしたかね。それ以降はとてもとても21年連続で大学選手権に出場しているチームとは到底思えないレベルの低い試合でした。

 

相手がミスをしてくれているのに、そこに付け込んだ攻撃ができない。敵陣に攻め込んでもハンドリングエラーばかりでトライまで結びつけることができない。そんなこんなで点を取りあぐねている間に、前半だけで2トライを献上。2トライ目は前半ロスタイムに奪われて、前半は17-12のわずか5点リードという予想外の僅差で終了。

 

後半になってリズムが変わって、本来の動きを取り戻してくれるだろうと期待したのですが、全く変わらず。後半10~15分くらいの時間帯で、慶應フィフティーンの足が止まってしまっているように見えました。ハイパント又は陣地を確保するために敵陣に深く蹴りこんだボールに対して、誰もプレッシャーをかけに走りこまない。足が動かないからなんですね。頭では行かなきゃいけないことは分かっていると思うのですが。

 

前方にキックしたボールは簡単に相手ボールになってしまい、そこから人数の少ないサイドに展開され、バックスに走られてゲインを許す悪い流れの連続。足が動かないから、サイドを駆け上がる相手選手に対して前に出ずに、横や後ろから追いかけるディフェンスになる。当然ながらタックルしても相手選手に力が伝わらずに止められない…

 

後半に最初に得点を奪ったのは、後半15分の慶應のトライによるもの。コンバージョンも決まったので、24-12。あと1つ2つトライを取れば安全圏の展開でしたが、その後、PG1つによる3点しか取れず。一方、日体大はPGを2本決めて27-18。2本目のPGは、日体大からすると敵陣に10m弱入った位置からのショットでした。普通の日本人選手のキック力では、ゴールまで届かないか、あるい左右にそれるかのどちらかで決まらないものなのですが、前半に蹴っていた選手が交代し、代わりに蹴ったのがNo.8の留学生選手(ハラトア・ヴァイレア)。FWの選手がプレースキックを蹴ることは珍しいのですが、キック力がありましたね。9点差にしても1T1Gでは追いつかない点差なのでどうなのかなと思いましたが。

 

9点差に追い上げられた後、日体大が自陣からキックでタッチに出したシーンがあったのですが、蹴ったボールがワンバウンドでトラック上に置かれていた時計を直撃し、写真の時間で止まったままになってしまいました。以降は時計表示なしで試合進行。後半の残りは10分少々。

f:id:naohosk:20191104182424j:plain

 

足が完全に止まってしまった慶應はその後も防戦一方。残り2~3分のところでトライを奪われ(コンバージョンは失敗)、27-23の4点差。1PGはOK、トライを奪われると逆転という点差になりました。

 

リスタートのボールも日体大のキープが続き、自陣中央での反則(日体大のアドバンテージ)から左に回され、最後は左隅にトライを決められ、逆転負け。コンバージョンも決まり、27-30で終了。

f:id:naohosk:20191104182801j:plain

 

第1試合が終わった後、第三者的にそのまま残っていたファンの方と日体大応援のファンが大騒ぎ。それはそうですよ。私が慶應義塾大学に入学した2000年度以降、対抗戦での日体大相手の負けは記憶がありませんから。(※)

 

昨年度まで早稲田や明治と同様、留学生のいないチームだったのですが、今年から韓国人選手を含む3名が入部し、うち2名(No.8とCTB)が今日の試合に出場しました。今日出場の2名は9月入学なので、公式戦は今日がデビュー戦でした。

 

プレーぶりは今日初めて見ましたが、No.8の選手は193cmと長身なので、ラインアウトで効いている印象を受けました。2人とも体重が100kg以上の巨漢なので、攻撃では効果を発揮するのですが、タックル等ディフェンス面への意識がまだ低いというか、効果的なプレーが出ていなかったように思いました。これから経験を重ねて、成長していってほしいです。(将来性は感じました)

 

現地だけでなく、試合の様子を見たのは今年度に入ってから初めて。ただ、結果だけは見ていて、練習試合も含めて、関東の実力校や関西の一定レベル以上の大学との対戦で、ほとんど勝てていなかったんですよ。いわゆる勝ち癖がついていないんですね。負け癖はついていても。今年の対抗戦で筑波に負けたのですが、これも試合の最後の最後で逆転されたものでした。

 

後半の早い段階で足が止まってしまうのを見ると、フィットネスが全然出来ていないように思いました。スタミナがないために、思うように動けない、攻撃の時は足がついていかないためにハンドリングエラーを連発する、攻撃時の作戦でも狭い所を突くのはいいのですが、前方の味方とぶつかってオブストラクションをとられる…(場面場面での効果的な作戦が頭で組み立てられない)

 

今日の試合だけでの感想なので、あまり適当なことは言えないですが、基礎的な部分が全くできていないため、試合が思い通りに全く組み立てられていないように思いました。

 

選手の足が止まっているにもかかわらず、交代選手は前半のアクシデント等で入った2人だけしか使わず。中5日で明治戦が控えているにもかかわらず、選手起用にも疑問を持たざるを得ませんでした。

 

明治、早稲田、帝京との対戦を残した段階で既に2敗。大学選手権への出場の可能性は限りなくゼロに近くなったと思います。出場に向けて黄色信号どころか、もう赤信号です。連続出場も21年で途切れてしまうのかな。

 

短期間でフィジカルを上げるのは難しいとhs思いますが、次戦以降強くないチームなりの選手個々のひたむきさは見せてほしいと思います。学生ラグビーの試合とはいいつつ、OBの方々をはじめ、ファンはお金を払って試合を見に、応援に行っているわけなので。

 

試合を終えて振り返って考えると、難しい角度ではあってもコンバージョンを決めるか決めないかというのは、僅差の試合の勝敗を左右してしまうんですよね。昨年度まで在籍していた古田京くん(昨年度の主将)の正確なキックというのは、チームへの貢献度として非常に大きかったし、相手にもプレッシャーになりましたしね。(自陣で反則するとPG狙われる)

f:id:naohosk:20191104184415j:plain

 

11/10の明治戦、そしてライオンズのファンフェスタが行われない11/23の早稲田戦のチケットは注文済みなので、試合後は今日以上に気持ちがへこむことになるかもしれませんが、応援に行きますよ。

 

いやぁ、こんな結果で頭真っ白な状態で会場を後にすることになるとは。

 

ちなみに完全優勝(勝ち点5での優勝)がかかっていた六大学野球の方も、今日の試合でサヨナラ負けを喫してしまい、勝ち点4での優勝に終わってしまいました。今年の4年生の代は、4年8季のうち3季で優勝したのですが、一度も勝ち点5の完全優勝は達成できず。今季終了後、監督が勇退されるそうなので、明治神宮野球大会は有終の美を飾ってほしいです。私も初戦は行ければ行く予定です。

 

----------

 

(※) 日体大との対抗戦での勝敗を昨年から遡って調べてみました。

忘れてしまっていましたが、2008年度に負けていたんですね。この年は、日体大と早稲田に敗戦、帝京と引き分けで4勝2敗1分の4位でした。(日体大は2位) その前に負けたのは1997年度。大学選手権に出られなかった最後の年です。

 

以下、 年度、対戦結果、当該年度の対抗戦での順位の順に記載します。(カッコ内は大学選手権出場のための順位付け。1996年度は今と対戦形式が異なったため順位表記なし)

 

2018年度 〇84-17 3位

2017年度 〇49-22 2位(3位)

2016年度 〇55-0 4位

2015年度 〇66-12 4位(5位)

2014年度 対戦なし(日体大はBグループ)

2013年度 〇56-12 3位

2012年度 〇42-13 5位

2011年度 〇67-12 5位

2010年度 〇41-12 1位(2位)

2009年度 〇50-0  2位

2008年度 ●19-24 4位

2007年度 〇22-19 3位

2006年度 〇48-25 2位(3位)

2005年度 〇19-7  3位

2004年度 〇66-6  2位

2003年度 〇41-29 3位(5位)

2002年度 〇47-19 2位

2001年度 〇78-14 2位

2000年度 〇110-10 1位

1999年度 〇69-8  1位

1998年度 〇43-13 2位

1997年度 ●29-34 7位

1996年度 ●14-81 (-)